由美かおる (C)週刊実話Web
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女優/由美かおるインタビュー〜「世界のシニア層のアイドルになりたいんです」

奇跡の72歳だ。デビュー当時と変わらぬ体形を維持し、惜しげもなく美脚を披露する由美かおる。最近は意識的にミニスカートを穿くようにしているそうだが、その理由も彼女ならでは。また、来年は海外メディアが彼女のドキュメンタリー番組を制作し、全世界で配信される予定。これを機に、世界進出も計画しているという。その全貌を聞くとともに、若さの秘訣に迫る!


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――2010年で降板した『水戸黄門』から早12年。「かげろうお銀」の入浴シーンは今も目に焼き付いてます。


由美 1986年からのレギュラーでしたから、25年間休みなく入浴させていただきました。その合計が204回。ギネスに申請してもいいんじゃないかと言われ、「1ドラマシリーズにおける1俳優の入浴シーン放映回数の世界最多記録」として申請しているんです。


――振り返ってみると、お銀さんの役はどうでした?


由美 楽しかったですよ。悪を成敗するというのは気持ちがいいものです。実は、忍者のあの衣装は自分で考えたんです。バレエの網タイツを穿き、着物をスパンと短くしてミニスカート風に。自分で洋服屋さんに持ち込んで作ってもらいました。動きやすいし立ち回りにも重宝しました。合気道やバレエの経験が蹴りにも生きましたね。ただ、夏は暑いし冬は寒くて。それはちょっと困りましたけど。


――入浴シーンでのハプニングなどはなかった?


由美 お風呂の縁に立っていた照明さんがズルッとコケちゃったり、お湯をかけるシーンで新しく購入したばかりのカメラがずぶ濡れになったり…。ビニールで保護はされていたけど、冷や汗ものでした。

美と健康に呼吸法を編み出す

――ポロリ、みたいなことはなかったですか?

由美 チラッと見えちゃってたのは、あったらしいですね。一応、水着はつけているんですけど、温泉で他の女性出演者と入浴するシーンで水着じゃないものが見えちゃったとか。そういえば、黄門様との混浴シーンもあったんですよ。


――そうなんですか!? 覚えてる人、いますかね?


由美 私がレギュラーになるきっかけのシーンで、賞金欲しさに黄門様(西村晃)のお命を頂戴に上がるんです。黄門様が先に入っていて、私が後から…。結局、「風車の弥七」に邪魔されて失敗するんですけど、それが縁で一緒に旅をすることになるんです。


――最近、57年間在籍した『西野バレエ団』を退団して、新しいスタートの一環として、美と健康をテーマにした『由美かおるブリージング(呼吸法)レッスン』を始めましたね。介護施設などに出向いて積極的に広めるとともに、アバターを利用したバーチャルな普及にも取り組んでいるんですね。由美さんといえば『西野流呼吸法(西野バレエ団の故西野皓三氏が考案)』が知られていますが、それとは違うんですね?


由美 ベースにはなっていますが、それを発展させた形ですね。私は半世紀以上も芸能活動をしてきて、決まった時間に食事ができないなど不規則な生活でしたが、若さを保ちつつ健康でいられるのはなぜか。自分なりに編み出した呼吸法をもっと分かりやすく、高齢者の方も無理なくできるように工夫したんです。


――ホームページでは由美さんのアバター(分身となるキャラクター)が教えてくれていますが、簡単に言うとどういう方法ですか?


由美 誰もが持っている体内のエネルギーを内側から蘇らせるための呼吸法です。息を吸うときに太陽のエネルギーを体に取り入れ、吐くときには地球の中心に向かって下ろしていくイメージ。今度はその逆に、地球の中心からエネルギーを吸い込み、太陽に向かって上げていきます。人間の体の中は「小宇宙」といわれていますが、太陽と自分、そして地球の中心がつながることで小宇宙を体現するわけです。これ、老人ホームなどで実際に教えると、「体が熱くなってきた」「肩こりが治った」と大好評。籠もりがちだった人の背筋がピンとなって歩けるようになったという報告もあります。これをやる目的は営利ではなく、みんなに健康で美しく、幸せになってほしいからなんです。 ステージでミニスカート

――今日の衣装、フォーマルだけどセクシーですね。72歳でミニスカートを穿きこなせるのはすごい。


由美 お銀をしているときはイメージの問題もあるので、ロングスカートを穿いて脚を見せないようにしていたんです。でも、「せっかくのプロポーションなんだから」と言われて、ステージでミニスカートを穿いてみたところ、お客様の視線が脚に行ってることに気がついて…。


――当たり前じゃないですか。『レ・ガールズ』(日本テレビ系の音楽番組。金井克子、奈美悦子らと共演し、ミニスカート姿でマリリン・モンローのレパートリーなどを歌って踊った)以来、由美さんといえば脚線美が代名詞なんですから。


由美 それで、なんとなく脚を強調してみようかなと思ったんです。そうやって皆さんに見られていることを意識すると、よりイキイキとした体になるような気がしますね。人に見られることで学びました。


――体形がデビュー当時と変わってないというのは本当なんですか?


由美 本当です。もちろん、重力には逆らえない部分もありますから、ブリージングと合わせて朝起きたときには必ずベッドの上でストレッチをしています。今でもY字バランスができるんですよ。


――食事の節制などもバッチリですか?


由美 まったくしてないです。好きなものを好きなだけ、おいしくいただいてます。特にお米が大好き♪


――自炊もするんですか? ちょっとイメージが湧かないんですけど。


由美 ずっと忙しかったので、なかなか機会はなかったのですが、コロナ禍もあって少しずつチャレンジしているところです。目玉焼きはうまく焼けますよ(笑)。あとは玉子サンドとかパンケーキ…。お料理は大変だからこそ、面白いですね。簡単にスッとできてしまうのは好きじゃないので、やり甲斐があります。チャレンジといえば、若い方が行くような洋服屋さんを覗くのも好きなんです。『ユニクロ』に『ZARA』、『H&M』にも行きます。

アメリカでドキュメンタリー

――そんな庶民的な店に!?

由美 自分に一番合うサイズの服は、若い方が行くようなお店の方が揃ってるんです。ミニスカートもピチピチのジーンズも穿けちゃうから、デビュー当時の服を組み合わせたりして、着回ししながら楽しんでいます。それに、ビックリするくらい安いでしょう? 値札を見ると、うれしくなっちゃうんですよね。


――そんな由美さんが、来年は「世界進出」をすると聞きました。


由美 そうなんです。私の写真を見た海外のメディアの方が「本当に72歳なのか? アメージング」と驚かれて、アメリカのCBSが私のことを取材してドキュメンタリーを撮ってくださることになったんです。放送予定は来年の春になっています。


――それを見た各メディアから、出演オファーが殺到しそうですね。


由美 事務所としても売り出し方を考えてくれていて、テレビドラマ『ワンダーウーマン』の主人公リンダ・カーターさんとの共演を計画中です。彼女は私と同年代で、カーターさん71歳、私が72歳。初代のワンダーウーマンと日本の忍者お銀で世界の世直しをする…という内容の映画を作ろうとしているんです。


――その先にある目標は?


由美 エンターテインメントの力で世界を繋ぎながら、ブリージングも伝えていきたいと思っています。世界中のセレブもそうじゃない人も、仲良くなって欲しい。戦争も飢餓も貧困もなく、等しく健康で美しくなってもらいたいんです。その象徴として、私が世界のシニア層のアイドルになれたらいいなと考えています。
◆ゆみかおる 1950年11月12日、京都府生まれ。小学6年で西野バレエ団に入団。中学生のときに『11PM』(日本テレビ系)に出演して注目を浴びる。1966年、石原裕次郎の相手役として映画『夜のバラを消せ』で女優デビュー。2019年、37年ぶりとなるニューアルバム『Jewel Box』をリリース。 詳しくはホームページにて