『ゲーム反対派の僕が2年で4000時間もゲームをするようになった理由』辰巳出版
『ゲーム反対派の僕が2年で4000時間もゲームをするようになった理由』辰巳出版

『ゲーム反対派の僕が2年で4000時間もゲームをするようになった理由』著者:小籔千豊~話題の1冊☆著者インタビュー

小籔千豊(こやぶ・かずとよ) 吉本興業所属のお笑い芸人。1973年生まれ。吉本新喜劇の座長を15年以上にわたり務めた一方、多方面でも活躍。フォートナイトにハマり、ゲームYouTuberの活動も始めている。
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――そもそも〝ゲーム〟にハマったきっかけは何だったのですか?


小籔 ゲームは若手漫才師時代に少しずつやらなくなり、子供が生まれたら自らやることはなくなりました。下の息子が成長し、一緒にゲームをやろうと『フォートナイト』を薦められ、そのたびに断っていたのですが、数回プレイするうちにハマってしまいました。


本来であれば新喜劇の台本の構想やドラム練習に時間を費やすべきなのですが、やりたい(笑)。どうしようと思っていたときにスタッフからYouTubeに誘われ、ゲーム配信ならと始めました。形だけでも仕事になったので、思いっきりできるようになりましたね。プレイ時間は、コロナで新喜劇の公演が急になくなったり、睡眠時間を削ったりしたため、2年間で4000時間でした。


――『フォートナイト』の魅力を教えて下さい。


小籔 下手でも楽しい、ネットで自宅からワイワイ仲間と話しながら楽しめることなどがありますが、僕が一番ハマったのは学習や基礎練習が実を結ぶところです。上手い人の動画を見てテクニックを見習ったり、基礎練習のマップが無数にあってコツコツやっているといつの間にかできるようになっています。真剣にゴルフや野球の上達を目指している中年と、同じ感覚だと思いますよ(笑)。

上達には“研究”と“コツコツ”

――YouTubeチャンネルでは当初、身元を伏せて配信していたそうですね。

小籔 ゲーム配信の世界にお邪魔するなら、他の先輩配信者と同じスタートにするのが筋のような気がして、名前を伏せていました。「芸人が軽い気持ちで始めやがって舐めとんな!」という声はあるはず。ならばそんな先輩たちに「あいつは本気やな」と認めてもらえるようにしようと思いました。あるとき、小籔と知らずにゲームに参加していた小学生に「ドラマに出ている悪い刑事と声がめちゃくちゃ似てますね」と言われ、「あれ、俺やで」と答えたら「えー! 人生で一番驚きました」と言ってました(笑)。


――『フォートナイト』の上達法を教えて下さい。


小籔 基本、上達しなくていいゲームなんです。ただ、上手くなりたいなら〝研究〟〝コツコツ〟この2つしかありません。フォートナイトは若い人の方が有利ですが、中年が挑むことによりいろいろな物の見え方が変わります。リスナーの中には50〜60代の方もいらっしゃいますが、上達しようと努力している姿を見ると本当に尊敬しかありません。頭が柔らかい、チャレンジ精神、人生を謳歌されている姿、どれ一つとっても素晴らしすぎます。


(聞き手/程原ケン)