「韓国企業」が日本市場を席巻中〜企業経済深層レポート
大みそかに行われる『NHK紅白歌合戦』に、韓国のグループが3組も初出場することが決まり、話題を呼んでいる。韓国グループの複数組出場は11年ぶり。ここに日・韓・台の混成である「TWICE」や「NiziU」など同国ゆかりのグループまで含めると5組が出場というから、前代未聞の韓国ラッシュだ。
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この現象を見ても分かるように、今や日本は空前の韓流ブーム。同国企業が続々と進出しているのだ。
貿易関係者が韓国企業の日本進出の最新傾向をこう明かす。
「韓国から上陸した商品といえば焼酎の『JINRO』や『鏡月』、『辛ラーメン』などが定番ですが、最近は食品ばかりでなくコスメやドラマ、音楽やネット関連などあらゆるジャンルに広がっている。ただその筆頭とも言えるのが、自動車販売なのです」
日本のお家芸とも言える自動車産業に果敢にも攻め込んでいるのは、韓国最大の自動車メーカーで世界第5位の売り上げを誇る『現代自動車』。同社はかつて「ヒュンダイ」の名で日本で乗用車販売に乗り出したが、日本車の性能と燃費の良さに敗北、2009年に撤退を余儀なくされた経緯がある。
「その『現代』が『ヒョンデ』と呼称を改め、今年日本に再上陸。EV(電気自動車)などの販売攻勢を仕掛けているのです」(前同)
コスメは日本への輸出最大か!?
同社ではEVの『アイオニック5』と水素を燃料とするFCVの『ネッソ』を販売。中でも今年5月に発売された『アイオニック5』は、スポーツタイプのSUV(多目的車)で『2022ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー』で大賞を受賞したことをはじめ、イギリスやドイツで多くの栄冠を獲得している注目株だ。「スタイルも洗練され価格も400万円台〜と、ずば抜けて高額ではない。日本でEV車はまだ全体の1〜2%程度だが、今後拡大が予想されるだけに期待が高まっているのです」(自動車評論家)
一方、昨年の韓国コスメの日本向け輸出量は、なんと前年比99%増。そのためこのブームにあやかろうと、韓国化粧品会社も続々と日本に上陸している。化粧品メーカーの関係者が言う。
「韓国のコスメ企業といえば、アジアで資生堂と肩を並べる『アモーレパシフィック』と、アモーレに迫る勢いの『LG生活健康』が有名。その『LG』が今年、北海道小樽市に研究開発センターを設立した。日本でのコスメ販売に力を入れるというシグナルです」
加えて、ODM(相手先ブランドの設計・生産を担う)企業として知られる『コスマックス』は昨年、日本法人を設立。茨城県に敷地面積1.6万平方メートルを超える工場を建設中で、2025年以降の稼働を目指しているという。
「コスマックスは21年に2500億円を売り上げ、ODM分野では世界最大です。そのコスマックスが日本での事業展開に本格参入し始めたのです」(前同)
コスメに加えて韓国ファッションも日本進出に余念がない。アパレル業界関係者が語る。
「韓国EC(ネット通販)最大で同国のファッション業界をリードする『ムシンサ』と組んで昨秋、日本に進出した韓国ブランド『マルディメクルディ』はタレントの紗栄子とコラボ。半年で売上高1億円を達成しました」
“クールジャパン”にあやかって
一方、自動車やコスメ同様に今後大きな飛躍が期待されているのが、ドラマや映画製作企業だ。日本のドラマ制作関係者が言う。「実は〝アジアの龍〟の異名を持つ韓国最大の映像制作会社『スタジオドラゴン』が、今年30億円を共同出資して日本法人を設立。日本の漫画を原作に、世界市場向けに実写化したドラマを量産する予定なのです」
韓国のドラマや映画といえば、2019年に公開された『パラサイト 半地下の家族』(ポン・ジュノ監督)がカンヌ国際映画祭とアカデミー賞で最高賞をダブル受賞。以来、韓国ドラマや映画は世界的に高いレベルを維持している。ちなみに『ネットフリックス』で配信され、日本でも話題を呼んだ韓国ドラマ『愛の不時着』はスタジオドラゴンの制作だ。
「そのため、近い将来『半地下――』を超える、日本発の韓国企業製作ドラマや映画が生まれる可能性が大いにあるのです」(前同)
だが、なぜ韓国企業はここにきて日本進出を活発化させているのか。経営コンサルタントがこう語る。
「その最大の理由は市場の大きさで、韓国の人口は約5000万人だが、日本は1億2000万人と2倍強です。また韓国は財閥企業の販売力が強すぎて、他の企業は売上を伸ばすために常に海外に目を向けてきた。数年前まではそのターゲットが中国だったが、米ミサイル配置問題を理由に韓国商品が避けられ始めると生き残りをかけて、日本への攻勢を強めたのです」
また、韓国企業は日本に進出することで、さらなるブランディングを狙っているという。
「以前〝クールジャパン〟なる言葉がもてはやされたが、日本で流行した文化やファッションなどは今も海外から注目されている。そのため、韓国企業は日本進出で商品価値を高め、世界的なブランド力を養おうとしているのです」(経済評論家)
クールジャパンの威力は、伊達ではないのだ。
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