(画像)StreetVJ / Shutterstock.com
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「東京モーターショー」名称変更して復活!世界的縮小傾向も“反転攻勢”なるか

11月18日、日本自動車工業会が、来秋4年ぶりに開催予定の「東京モーターショー」を「ジャパンモビリティショー2023」に名称変更すると発表。これで崖っぷちに立たされた同イベントの〝反転攻勢〟なるかと話題を呼んでいる。


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「東京モーターショー」は、かつて世界5大モーターショー(=東京、デトロイト、パリ、ジュネーブ、フランクフルト)の1つに数えられ、〝自動車大国日本〟の実力を披露する場として名を馳せたイベント。前身である「全日本自動車ショウ」から1964年に名称変更し、91年に幕張メッセで開催された第29回は202万人の来場者数を記録したほどだった。


ところが、これをピークに減少に転じ、2017年には77万人に。19年には翌年開催予定だった東京五輪をテーマに、自動車産業以外とのコラボ出展を増やし来場者数を130万人にまで戻したが、昨年はコロナ禍の影響で中止されていたのである。

中国や東南アジアではシェア拡大

こうした経緯もあって、いつしか「東京モーターショー」は〝オワコン〟めいた色合いが強まり、前述の世界5大モーターショーもジュネーブは今年も実施されず、パリは10月に開催されたもののドイツと日本勢が参加せず中国企業が幅を利かす結果に。そのため、看板の架け替えで生き残りに打って出たとみられているのだ。

自動車評論家がこう話す。


「確かにここ数年、世界5大モーターショーは縮小傾向にあるが、一方で自動車の最大市場である中国やシェア拡大が予想されるインドや東南アジアでは各地でモーターショーが開催されている。また、我が国のもう1つの自動車イベント『東京オートサロン』は、一昨年過去最高の来場者数を更新したため、なりふり構わぬ看板架け替え策に出たとみられているのです」


自動運転をはじめとする技術革新の荒波の中、世界をリードする自動車ショーに復活できるかが見ものだ。