(画像)Nattawit Khomsanit / Shutterstock.com
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サッカーW杯“ヨーロッパ活躍選手”に見る今後の日本代表が抱える最重要課題とは

サッカーワールドカップカタール大会の1次リーグE組で11月23日、日本代表が優勝候補のドイツを2-1で下し日本中が歓喜の渦に包まれたのも束の間、続く27日のコスタリカ戦に0-1と敗れた。決勝トーナメント進出は、これまた優勝候補の〝無敵艦隊〟スペイン戦の結果次第となった。


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「スペインはコスタリカに7-0と大勝し、ドイツとは1-1の引き分けでE組1位。日本はドイツ戦以上の大番狂わせを巻き起こさなければ、予選突破は厳しい状況に追い込まれた。日本代表メンバー26人を見ると、19人が海外クラブチームに所属しており、海外チーム未経験者は4人だけです」(スポーツ紙記者)


1993年にJリーグが始まってから30年。同リーグで活躍した三浦知良、中田英寿、中村俊輔らが続々、欧州クラブチームへ移籍していった。


サッカーに詳しいスポーツライターの加部究氏の話。


「サッカー界は今、ヨーロッパが中心です。ヨーロッパのクラブ選手の移籍は自由ですし、外国人枠が消滅した国もある。南米のブラジルやアルゼンチンの選手も早くからヨーロッパに出たい思いが強い。これは止められない流れですよ」

日本代表になるにも海外進出が必須に!?

サッカー少年にしても将来の夢は「Jリーガー」ではなく、「ヨーロッパのクラブチームに行きたい」と答えるそうだ。先のドイツ戦で同点シュートを決めた堂安律、逆転弾を放った浅野拓磨は、共にドイツのクラブチームに所属している。

「ヨーロッパで経験を積まないと、選手として大成できないことを知っているからです。これまで『欧州に興味ない』と言っていた選手も、日本代表になると海外組のプレーや国際試合で感じるモノに感化されて、欧州に行かないと通用しないと考えが変わる。『もっと上手くなりたい』の思いはプレーヤーとして当然な欲求で、それができるのがヨーロッパなんですね」(同)


Jリーグは「2030年までに世界水準のサッカー環境」の創出を掲げている。


「欧州に追いつくためには、Jリーグ選手層の底上げが必至」(夕刊紙記者)