
年末に向け、白熱するレースが続く地方競馬では11月30日、伝統の牝馬古馬重賞『第68回クイーン賞』(JpnⅢ)が、船橋競馬場で開催される。
1955年創設の牝馬限定戦で、97年からダートグレード競走になり、07年からは別定戦からハンデ戦として開催されている。
過去10年を遡ると、JBCレディスクラシック出走馬の活躍が顕著だ。JBCの最先着馬のクイーン賞の成績は【6・2・0・2】。JBC上位馬からは目が離せないが、18年はJBCでは8着アイアンテーラー、12着サルサディオーネが1、2着、20年はJBC7着サルサディオーネ、10着のサルサレイアが1、3着だったように、クイーン賞で巻き返すシーンも多い。JBC出走馬が1〜3着を独占する年も多いので、JBC組には注意が必要だ。
今年もJRAからは、JBCレディスクラシック2着グランブリッジ、3着ショウナンナデシコ、6着テリオスベルの3頭が出走を表明している。上位争いは必至だろう。
ただし、19年はクレイジーアクセル、20年はサルサディオーネ、21年はJRAから川崎に移籍初戦で臨んだダイアナブライトが制するなど、南関東勢が3年連続で優勝している。牝馬のダートグレード競走では唯一のハンデ戦だけに、波乱の決着となる可能性も十分ある。
園田競馬のグランプリレース!
さて園田競馬では、年に一度のグランプリレース『第65回園田金盃』が、12月1日に開催される。
こちらは、ファン投票によって選ばれた得票順上位6頭と記者選抜の2頭に優先出走権が与えられるチャンピオンレース。今年の兵庫県競馬の総決算という位置づけだけに、高額賞金が設定され、20年(第63回)からは前年の1着賞金1300万円から3000万円にまで大幅アップした。
高額レースに設定されてからも、あくまで兵庫県所属馬にしか門戸は開かれておらず、このレースに出走するためだけに所属を兵庫に変える馬もいるほどだ。
高額賞金になったここ2年は、兵庫生え抜きのスターホース・ジンギが2連覇中。今年もその牙城を守りきることができるか注目したい。