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巨人・菅野智之“8億円残留”で球団金庫がパンク寸前…緊縮財政へ

東京ドーム
東京ドーム(C)週刊実話Web

〝出戻りエース〟菅野智之のプロ野球歴代最高となる8億円の年俸(推定)が、巨人に暗い影を落としている。新型コロナウイルスに見舞われた昨年の球団損失は数十億円と言われ、見込んでいた移籍譲渡金を含め、菅野絡みで20億円近い誤算…。東京ドームを共に開発する企業との「共同経営説」も浮上する――。

昨年12月8日、ポスティングシステムを行使してメジャー移籍を決断した巨人の絶対的エース・菅野。しかし、米球団との交渉期限を迎えた1月8日午前7時(日本時間)目前になっても希望する条件で受け入れる球団は現れず、巨人残留が確定した。

巨人の原辰徳監督は、甥のチーム残留に「一緒に戦えることを嬉しく、頼もしく感じています。監督としては最高の形」と手放しで喜ぶが、読売新聞グループ首脳の受け止め方は違う。「下手したら、身売りも検討せざるを得ない。それほどの大誤算」と危機感を募らせているのだ。

「入団7年目の昨季の菅野の推定年俸は、2002年の松井秀喜氏を超える6億5000万円で、これは日本人選手歴代トップ。残留が決まったことで、巨人はプロ球界歴代最高だったペタジーニ(03年)の7億2000万円を上回る8億円を用意している。これだけで、単純に8億円の〝思惑違い〟の金が生じた。さらに移籍譲渡金の消滅も加わり、台所事情は火の車」(スポーツ紙デスク)

すべてをひっくるめると20億円もの痛手!?

今回、菅野がメジャー移籍の基準にしたのが、19年に西武からポスティングで移籍したマリナーズ・菊池雄星投手の契約と言われている。4年5600万ドル(約58億円)、単年で約14億5000万円。ここから発生するのが、選手を譲る日本球団への移籍譲渡金だ。

ポスティング移籍の譲渡金は18年に見直され、それまでの最大20億円から契約の総額に応じて決まる変動制に改定された。菊池が新制度適用の第1号で、西武は約12億円を得ている。

「現地の報道によると、菅野には8億円の4年契約、総額32億円程度の年俸提示しかなかったようです。それでも決まれば、総額の17%、約5.5億円の譲渡金が球団に入っていました。しかし、メンツにもこだわる菅野は巨人残留を選択。球団としては素直に喜べない部分もあるようです。彼のメジャー移籍消滅ですべてをひっくるめると、約20億円もの〝痛手〟を被ったことになりますから。黒字続きの巨人といえども、これは由々しき問題ですよ」(巨人OBの野球解説者)