(画像)Kues / shutterstock
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「梅毒」感染者が脅威の1万人超え…マッチングアプリ利用での不特定多数性交が要因か

江戸時代に遊女の間で流行したことで〝花柳病〟と呼ばれた「梅毒」。令和の現代は、男女の性道徳の低下が要因の一つになって、全国で感染者が1万人を突破し、梅毒パンデミックが危惧されている。


「実は昨年の梅毒感染者は7873人と過去最高だったんです。今年は10月23日時点で、すでに1万人を超えました。感染拡大は、SNSなどマッチングサービス利用者の性リテラシーの低下が背景にある。マッチングサービス市場は2016年に156億円だったのが21年は789億円、24年は1037億円になると予測されている」(厚労省担当記者)


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梅毒感染者の内訳を見ると、女性は20代が最も多く、男性は20〜50代と幅広い。都道府県別では東京都が最多の2880人、大阪府1366人、愛知県573人と、都市部で多い。〝パパ活〟や、オーラルセックス(口腔性交)などの生性交が、感染者増加につながったと見られている。


「コロナ禍で生活に困窮した若い女性はパパ活でお金がもらえるため、中高年男性との性行為に応じる。その際、コンドームを着けず生で中出しさせる若い女性もいる。フェラチオも同様でアナルだってある。粘膜同士の接触があれば、感染リスクは高くなりますよ」(都内の泌尿器科医)

現在は1回で治療が完結する!?

梅毒は、梅毒トレポネーマを病原体として粘膜から感染する性感染症で、感染した時点から3週間前後の潜伏期間を経て発症する。

「初期症状としては感染が起きた部位、主に陰部、口唇部、口腔内、肛門などにシコリができたり、股の付け根部分のリンパ節が腫れることもある。痛みがないことから治療しなくても症状は自然に軽快するが、病原体が消えたわけではない。治療しないで放置しておくと、数年後に複数の臓器の障害になって死に至ることもある怖い病気です」(同)


江戸時代、梅毒は〝不治の病〟として恐れられていたが、1943年にペニシリンによる梅毒治療に成功してからは、治療できる疾患になった。最近では梅毒患者の急増で今年1月に発売が開始された長時間作用型ペニシリン製剤『ステルイズ』(一般名・ベンジルペニシリンベンザチン水和物)が注目されている。


「この薬は、海外では梅毒の治療薬として70年近く前から使用されていた。厚生労働省が製薬会社に開発を依頼し、梅毒治療薬として承認された筋肉注射薬です」(医療ジャーナリスト)


この注射薬の最大の特徴は、感染から1年未満の早期梅毒の場合、1回で治療が完結する点。これまでは梅毒治療中に音信不通になる患者も多かったが、治療が中断することなく、感染を広げるリスクが低下するとして期待が持たれている。


〝生〟は気持ちイイが…。