すでに、いつ襲来してもおかしくない首都直下地震の前兆か。
11月3日午後7時3分ごろ、東京都と千葉県で震度3の揺れを観測する地震があった。震源地は千葉県北西部、震源の深さは70キロメートル、マグニチュード(M)は3.6。
また、1分後の午後7時4分ごろにも、再び同震源地で震度3、震源の深さ70キロメートル、M5.0の地震が発生した。
武蔵野学院大学特任教授(地震学)の島村英紀氏が次のように指摘する。
「千葉県北西部といえば、ちょうどフィリピン海プレートと太平洋プレートの境界辺りです。首都直下が地震の巣といわれるのは、この2つのプレートに加え、北米プレートが入り込んでいるためです。台湾で大地震が起きて約2カ月。フィリピン海プレートは活性化しているので、今回の地震は国民が忘れないように警告の意味もあると思います」
都心など南関東は北米プレート、フィリピン海プレート、太平洋プレートの3重構造になっており、地震発生の頻度が高い。
「国が想定している首都直下地震の想定震源は、実に19のケースがある。地殻内の浅い場所で発生する地震、プレート境界で発生する地震、プレート内部で発生する地震など場所もメカニズムも多種多様なのです」(地震ライター)
埋立地は液状化に注意
千葉市直下を震源とする地震もその1つだ。
「震源地が千葉県北西部で想定されている首都直下地震は、深さ30〜70キロメートルです。深さが70キロメートルだと、遠くまで振動が伝わりやすい。震度3程度で済んだのが幸いでした」(島村氏)
ちなみに、想定される同直下地震の規模などを記しておくと、M7.3、最大震度6強。震源地は習志野市と千葉市の境界付近になる。
「強い揺れにとどまらず、東京湾岸の埋立地を中心に液状化の可能性が極めて高い。それは東日本大震災の際にも体験したことです」(サイエンスライター)
今年、千葉県北西部を震源地とする震度2以上の地震は7回あった。
「いずれにせよ、首都直下地震も南海トラフ地震も近いと思いますよ」(島村氏)
首都直下に備えよ。
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