晩秋の色が深まるばんえい競馬では、1976年創設の歴史ある一戦『第47回クインカップ』(BG3)が、11月13日開催される。
4歳重賞の中で唯一の牝馬限定戦。歴代優勝馬には『ばんえいグランプリ』を制したヨウテイクイン、『ばんえいダービー』『ばんえいオークス』をダブル制覇したハイトップレディ、同じくダブル制覇の上に岩見沢記念を3連覇したアンローズなど男勝りの強い牝馬の名前がずらり。14年の勝ち馬ナナノチカラは『黒ユリ賞』『ばんえいオークス』『ヒロインズカップ』と、当時のすべての牝馬重賞を制しており、出走馬のレベルの高さがうかがえる。
実績によって10キロずつのハンデがつけられる厳しい一戦でもあり、実績ある馬か、好調な軽い斤量の馬を狙うのかが馬券的中の鍵となる。すでに夜は冷える帯広だが、寒さを忘れるほどの熱いレースとなることは間違いない。
前走好成績&好調キープの馬が狙い目
所変わって大井競馬場では、2歳限定のマイル重賞『第55回ハイセイコー記念』(SⅠ)が、16日に開催される。創設時は『星雲賞』の名称で行われていたが、72年の優勝馬で、その後皐月賞など重賞7勝を挙げたハイセイコーの功績をたたえ改称された。
第1回からの距離は1600メートルで、ハイセイコーの優勝タイム1分39秒2というコースレコードは現在でも破られていない。
近年は、優勝馬のアランバローズ(20年)、ハセノパイロ(17年)が東京ダービーを制覇、ストゥディウム(14年)は羽田盃、ソルテ(12年)は6歳時にNARグランプリの年度代表馬に輝くなど、のちに第一線級として活躍する馬が多い。
過去10年を見ると、1番人気馬の成績は【1・2・1・6】で、単勝1倍台の人気馬もあっさり負けるケースが目立つ。ここまで順調に勝ち星を重ねてきた実績馬も対戦メンバーのレベルが一気に上がり、初めて厳しい競馬を経験させられることが敗因の一つだろう。
また1、2着馬の前走成績を見ると【13・3・2・2】と、ほとんどの馬が好成績を残しての参戦だ。人気に押されることはなくとも好調をキープしている馬がいたら、思い切って狙ってみたい。
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