社会

“ワクチン効果なし”変異コロナで「緊急事態」は3年続く!? 感染大爆発

新しいコロナの変異株にはワクチンが効かない!?
新しいコロナの変異株にはワクチンが効かない!?(画像)eldar nurkovic / Shutterstock

「ウイルスの世界は日本の戦国時代と同様、下克上なんですよ。昨年6月にスペインで生まれた変異種はヨーロッパ中に広がり、主要都市のロックダウン(封鎖)に繋がりました。その後、イギリスで感染力が1.7倍の変異種が見つかった。この変異種はスペインの変異種がさらに変異したもので、今の大混乱を引き起こしているんです」

こう語るのは公衆衛生が専門の医師で作家の外岡立人氏である。

菅首相が1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)に緊急事態宣言を発令した1月7日、東京都は初の2000人を突破する2447人の陽性者の確認を発表した。前日6日の1591人を大幅に上回り、2日連続で過去最多を更新した。

都内の新規感染者は昨年12月31日に1337人と、初めて1000人を超えてから、わずか1週間で約2倍の2000人を突破したことになる。

「我々の想定を超える急激な増加です。年末年始の連休明けであるため、医療機関を受診した人が多くなったという要因はあるが、ここまで一気に増えるとは想定外。検査数や陽性者の傾向を見ると、短期間で極端に減ることはないでしょう」(都庁関係者)

日本医師会の中川俊男会長も、「すでに3700人以上が新型コロナウイルス感染症自体によって死亡しているのです。さらに多くの後遺症や臓器の障害が残ることが分かってきました。新型コロナウイルスを単なる風邪の一種だと甘く見てはいけない」と、6日の会見で警鐘を鳴らしている。

常に変異するウイルス…ワクチン効果に疑念の目

「先ほど言ったように、同じ敵がいつまでも攻めてきているわけではない。敵の特性は変わるんです。できるだけ早くウイルスの遺伝子解析を行い、現在流行しているウイルスをはっきりさせることです。ワクチンは使ってみないと効果のほどは分からない。その点、今のワクチンは作り替えがそう難しくない。変異種に対処すべきです」(外岡氏)

ワクチン効果は英国でも問題になっている。南アフリカで見つかった新型コロナ変異種について、英民放『ITV』のロバート・ペストン政治部編集長は、「英科学者はワクチンが効くと、完全に確信しているわけでない」と、匿名の英政府アドバイザーの発言を引用して述べた。また同編集長は、「政府の科学アドバイザーの1人によると、ハンコック保健相が南アフリカの変異ウイルスを非常に懸念するのは、ワクチンが英国で見つかった変異ウイルスと同様に有効かどうか、科学者らの確信がないからだ」と伝えている。

英国でもウイルスが常に変異しているため、ワクチン効果に疑念の目が向けられているのだ。