『33地域の暮らしと文化が丸わかり! 中国大陸大全』KADOKAWA
『33地域の暮らしと文化が丸わかり! 中国大陸大全』KADOKAWA

『33地域の暮らしと文化が丸わかり! 中国大陸大全』著者:ヤンチャン~話題の1冊☆著者インタビュー

『33地域の暮らしと文化が丸わかり! 中国大陸大全』KADOKAWA/1650円
ヤンチャン(本名は楊小溪) 中国四川省出身。2011年交換留学で来日、一橋大学大学院を修了。2019年からYouTubeで日本向けに中国語や中国文化などのコンテンツを配信。SNSのフォロワーは日中両国で計30万人超、日本でも16万人以上を獲得し上昇中。NHK『テレビで中国語』、『漢字ふむふむ』などにも出演。
――ヤンチャンさんはYouTubeで中国の情報を発信されていますが、始めたきっかけは?【関連】『安倍晋三総理が闘った朝日と文春』著者:花田紀凱~話題の1冊☆著者インタビュー ほか

ヤンチャン 私は中国四川省出身で、2011年に大学の交換留学生として来日しました。当時、北九州のカラオケでバイトしていたのですが、20代のバイト仲間たちに「中国の若者も携帯(電話)を使う?」「ヤンチャンの実家にはエアコンや電子レンジがある?」などと聞かれ、日本人の中国に対する印象は30年前で止まっていると感じました。日本のテレビやYouTubeでは、中国に関するポジティブな情報が少ないと感じ、中国のことを日本に紹介したいと思いました。


――ヤンチャンさんは四川省のご出身ですね。どんな街ですか?


ヤンチャン 私は四川省の江油市出身です。四川省の面積は日本より広いです。四川省では、みんなのんびりしていて、お金を稼ぐよりは人生を楽しんでいますね。街のあちこちに麻雀店や茶館があり、平日でもにぎわっています。


また成都市は歴史の深みがあるおしゃれな街です! 今は北京、上海、広州、深圳の次に最も注目される内陸部の「新一級都市」ともいわれていて、おしゃれな現代建物と歴史名所が混在する大人気の観光地です。パンダだらけのパンダ繁殖研究基地もありますよ!

いまの中国を伝え交流に貢献したい

――多くの日本人にとって、中国は未知の国です。市民はどのような暮らしをしているのでしょうか?

ヤンチャン 中国では広場や公園など公衆施設で踊ったり、楽器を演奏したりすることがよくあります。深圳の人はあまり外見を気にせず、ひたすら仕事をする印象が強いですね。深圳人と話をすると、とにかくビジネス、起業、家購入などの話題が出てきます。


北京市民は政治に熱心で、政策、国際情勢などの話が大好きです。また、上海市民は金銭面で細かく、不動産、株、投資などにすごく熱心ですね。四川省の重慶に行くと、麻雀、火鍋、カラオケなどが市民生活には欠かせないですね。


――今年は日中国交正常化50周年ですね。


ヤンチャン 現在、日本と中国はビジネスや貿易などの面では、お互いにとって非常に重要な存在であるのは誰もが認めるところです。しかし、毎年の日中両国の好感度世論調査を見ると、複雑な気持ちになりますね。私は両国に長く住んでおり、日中民間の交流が増えれば、お互いの理解度も上がるのではないかと思い、SNSで自分の経験や考えを発信しています。


私の活動が少しでも日中民間の交流に貢献できたらと思います。


(聞き手/程原ケン)