日本大学お茶の水校舎 (C)週刊実話Web
日本大学お茶の水校舎 (C)週刊実話Web

“日本大学の女帝”の死去…夫婦で築いた栄華は夫・田中元理事長の失脚で崩壊

〝日本大学の女帝〟と呼ばれた田中英寿元理事長の妻・征子さんが、10月5日に亡くなった。


【関連】日本大学・田中英壽理事長ついに逮捕! 威信を懸けた東京地検特捜部ほか

征子夫人は、東京・阿佐ヶ谷で『ちゃんこ料理たなか』を経営しながら、夫の田中元理事長を公私ともに支え、昨年11月、田中元理事長が引き起こした巨額の裏金にまつわる所得税法違反事件では金銭授受の席に同席し、税務申告も一手に引き受けていたキーパーソンと目されていた。


「田中元理事長は、元アマ相撲の横綱で体が大きかったが、身長153センチと小柄な征子夫人にまったく頭が上がらなかった。『日大で出世したかったら、まず征子夫人に取り入れ』が鉄則。その権力は天を衝く勢いで、経営するちゃんこ料理店には連日、日大関係者が引きも切らず訪れ、幹部会も開かれていた。征子夫人も出席していたそうです。裏金の授受も、この店で行われていました」(社会部記者)

日大出身の力士たちのバックアップも…

隆盛を極めた日大の女帝も、夫の失墜でその栄華はあっけなく崩れ去った。

「ちゃんこ料理店の上階にあった田中元理事長の自宅が家宅捜索されたのは、昨年9月ごろです。そのとき、動転した征子夫人は足を踏み外して階段から転落。既往歴のある頭部を強打し、千代田区内の日大病院に担ぎ込まれました。以来、特別室に入院した状態が続き、そのまま亡くなったようです」(日大関係者)


一方で、征子夫人は長らく田中元理事長が監督を務めていた日大相撲部の部員たちを「私たち夫婦には子供がいないので、この子たちが子供がわりなの」と可愛がった。大相撲界に入門し関取になると、羽織や袴などを贈ったり、後援会作りを支援したり、熱心にバックアップしていた。


「日大出身の親方や力士たちのほとんどが、その恩恵に預かっていた。それだけに突然の訃報に驚く力士たちも多かった。11、12日に都内の斎場で行われた通夜、告別式には日大関係者の参列はなかったが、大相撲関係者の姿があちこちで見られた」(大相撲担当記者)


日大から完全に決別され、最愛の妻にも先立たれた田中元理事長。驕れる者久しからずといったところか。