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崖っぷち巨人「劇薬」注入でBクラス脱出へ!“地獄の24時間体制”で練習意識を改革!?

東京ドーム
東京ドーム(C)週刊実話

5年ぶりのBクラス転落となった原巨人が、来季のコーチングスタッフを発表した。チーム再建のために注入されたのは、「劇薬」だった――。

「新任5人、復帰3人、配置換えが12人。計20人を入れ替える大幅な改造となりました」(スポーツ紙記者)

元木大介ヘッド兼オフェンスチーフコーチは「作戦兼内野守備担当」となり、阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチが「ヘッド兼バッテリーコーチ」に、桑田真澄投手チーフコーチは「ファーム総監督」となった。配置換えがあったとはいえ、この3人が引き続き要所を任されたわけだ。

「阿部、元木、桑田の3コーチが『原辰徳監督の次』を担っていく。今回の改造で改めて印象づけられました」(前出・同)

しかし、注目は大久保博元氏の「一軍打撃チーフコーチ」就任だろう。阿部、元木、桑田の3コーチによる〝ネクストG〟にも強い影響力を残しそうだ。

「チーム打率2割4分2厘はリーグワースト。その再建を託したのが大久保コーチです。原監督自らが『来てくれ!』とメールし、コーチ就任が決まりました」(球界関係者)

また、中日でのコーチ経験もある石井昭男巡回打撃コーチは、原監督の高校、大学の先輩。「東海大ルートか?」と思いきや、「ひとことで言えば、手強い人。練習は出来るようになるまでトコトン付き合うし妥協しない。若手育成なら適任者だと思う」(中日関係者)との称賛の声が聞かれた。

「大久保コーチは西武で指導者としてのキャリアをスタートさせ、1年ですが楽天の監督も務めました。西武時代、『アーリーワーク』と称した早朝練習が有名になりました。石井コーチも加わり、巨人の打撃練習は厳しくなりそう」(前出・球界関係者)

原監督が心を許せる相手!?

来季は〝地獄の24時間体制〟となりそうだ。

デーブこと大久保コーチがチームに合流したのは、10月15日。練習開始前の集合の円陣にはグレーのスーツ姿で現れ一礼。その後、上下「黒」のチームジャージに着替えると、原監督とともに紅白戦を見守った。

「大久保コーチは原監督の話を聞き漏らしてはいけないと、必死にメモを取っていました」(前出・スポーツ紙記者)

記者団にこの会談の中身について聞かれ、原監督は「すごくレベルの高い話ができた」とニンマリ。大久保コーチの回答が興味深い。

「(自分が)何をしたら監督の野球になるのか、その確認をちょっとずつした。監督から選手の特徴や情報ももらい、どういう練習をしていこうか…」

「原監督のために」と〝忠誠心〟を明かしていた。両者は現役時代から仲が良かったが、それだけではない。

「大久保コーチは解説者として、何度も巨人戦を見てきました。原監督と談笑することも多く、そういうとき原監督は『オマエさんはいいよな〜』と、大久保コーチにこぼしていました。自由に、好きなときにゴルフができてうらやましいという意味です。原監督の心境からすると、半ば本心なのでしょう」(前出・球界関係者)

「愚痴をこぼせる相手」でもあるようだ。

早朝から居残りまで“練習三昧”

また、大久保コーチは現役時代、1992年のシーズン途中に西武から移籍してきたが、当時、面倒を見てくれた藤田元司監督に恩義を感じており、長嶋茂雄終身名誉監督も尊敬している。原監督とは人間関係や交友面でも重なる部分も多く、他コーチや選手との繋ぎ役としても期待されているのかもしれない。

「監督のために」と言った以上、かつての西武コーチ時代のアーリーワークよりも厳しい特訓がされそうだ。

「今も活躍している西武のベテラン、栗山巧は大久保コーチのアーリーワークで成長しました。当時、出場機会に飢えていた若手が『自分も』とアーリーワークに参加するようになり、大きな輪になったのです。キャンプ中ほどではありませんが、シーズン中もアーリーワークは継続されました。そういう話をされたら、巨人の若手は逃げられないでしょうね(笑)」(同)

大久保コーチによる早朝練習、妥協しない石井コーチは〝居残り大歓迎〟だろう。早朝から夜遅くまでとなれば、肝心の試合にも影響が出そうだ。

「坂本勇人をはじめ、今の主力選手たちは『個人練習』が得意というか、一人でも練習ができるんです。若手は練習しなければならないことは分かっていますが、何をやったらいいのか、分かっていません。『自分流』を確立させるため、徹底的に練習させられそう」(ベテラン記者)

ファンやマスコミも、選手がドロだらけになるのを好む傾向がある。早朝からボロボロになる〝練習劇場〟が、来季の逆襲に最大の障壁になるか?

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