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猛威!『尖閣沖』中国警船に日本の漁業関係者は「廃業危機」

(画像)Igor Grochev / Shutterstock.com

昨年末から中国海警局の公船が、日本の排他的経済水域である尖閣諸島周辺に出現。中国の事実上の実行支配が始まっている。

「尖閣諸島周辺の海域は魚の宝庫ですが、石垣島の漁民は中国公船に脅かされ、違法操業の中国漁船がごっそりイカを漁獲していく。新年早々から日本の漁民は途方に暮れています」(漁業情報センター関係者)

11年前に尖閣諸島沖で、中国漁船と海上保安庁の巡視船が衝突し、これをきっかけに領土問題が顕在化。2012年に日本が尖閣諸島を国有化すると、中国の反発が強くなり、近年は中国公船が日本漁船を威圧する行為が続いている。

「政府は中国に配慮して中国漁船と断定せず、取り締まりを強化すると言うだけで拿捕はしない。中国に対して及び腰の姿勢は変わりません」(ジャーナリスト)

ここ数年、日本の漁業関係者は、北朝鮮のイカ釣り漁船の違法操業に悩まされてきたが、昨年は世界的なコロナ禍により、懸念された北朝鮮漁船は1隻しか確認されていない。代わって中国漁船が4177隻と、一昨年の約4倍以上に急増した。

尖閣諸島周辺海域が中国の領海と誤解される…

「北朝鮮漁船と違って、中国漁船は500~1000トン級の大型漁船。引網で根こそぎ持っていきますからね」(水産庁関係者)

11月25日に中国の王毅外相が来日した際、「一部の真相が分かっていない日本漁船が、敏感な水域に入っている事態が発生している」と発言。茂木敏充外相がその場で反論しなかったことから、尖閣諸島周辺海域は中国の領海と誤解されてしまった。

「その後、茂木外相は『王毅外相の発言は中国独自の立場に基づくもので、まったく受け入れられない』とコメントしましたが、あとの祭りです。今では中国公船が自分らの領海と言わんばかりに、日本の漁船を蹴散らしている。日本の漁業者は、もはや廃業するしかありません」(前出のジャーナリスト)

日本政府が中国政府に主権を主張して、違法操業を続ける中国漁船を積極的に拿捕しなければ、もはや漁民は納得しない。

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