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JRA重賞『スプリンターズS』(GⅠ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

(C)JRA
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先週の神戸新聞杯…5番人気の鮫島駿ジャスティンパレスが直線あっさり抜け出して1着となり、2着には内からあっと驚く人気薄の12番人気武豊ヤマニンゼストが突っ込み、3着は4番人気吉田隼ボルドグフーシュが後ろから大外強襲し、荒れまくり。

馬券が外れるのは毎度のことで仕方ないが、今回は上位3頭すべて買い目に入れてなかった〝逆パーフェクト〟、全くカスリもせずの結果に茫然自失となった。「どう考えても、軸は迷わない」と信頼した池添プラダリアは8着とイイところナシ。石より固いはずの軸馬は奴豆腐より柔らかかった…。

じゃあ、同時開催のオールカマーを選択しておけば良かったか、というとそうでもなかった。実際に買った馬券では、1着の横山武ジェラルディーナはヒモには選んでいたものの、2着伊藤工ロバートソンキー、3着松岡ウインキートスは無印だもの。お話にならない。

レース前〝3強〟と呼ばれていた松山デアリングタクト、戸崎ヴェルトライゼンデ、川田ソーヴァリアントは轡を並べて、掲示板にも乗らない6、7、13着に沈み、こちらも奴豆腐より脆かったとさ、というオチとなった。「オールカマーは近年〝あまり荒れない〟。同様に神戸新聞杯も〝やや平穏な〟レース」と記して、私はまた恥をかいた。

さて、いよいよ秋のGⅠ戦線がスタート。「これまではウソんきここからが本チャンだぜ」と気分だけは常に高揚している。第1弾となるスプリンターズSだが、どこか寂しい気がする、と思ったら、川田、ルメール、武豊、横山和といったリーディング上位の4人が不在だからか。そうか、今週はフランスで凱旋門賞に乗るのか、と海外のレースに疎いボクはやっと気が付いた。彼らが乗る日本馬にも活躍してほしいが、今はこちらの馬券が当たることが先決。「アトがないんじゃ、アトが…」と、『仁義なき戦い』シリーズの菅原文太兄ィのように呻くばかりだ。

“映画連想馬券”はナムラクレアから

さて、今年の顔ぶれだが、昨年の1~3着は不在。人気を集めそうなのは前走セントウルSが強い勝ち方だった池添メイケイエール、スプリンター能力抜群の浜中ナムラクレア、GⅠ馬の丸田ナランフレグあたりか。横山武シュネルマイスターは昨年のNHKマイルを取らせてくれたし、好きな馬(当欄に時々登場する馬友S氏のペーパー持ち馬でもあった)だが、マイルの馬が初のスプリント戦に挑むのは、いかがなものか、という気持ちもある。直近ではセントウルSで同様の挑戦をして5着に敗れたソングラインの教訓もある。よってここはともに牝馬でミッキーアイル産駒のメイケイ、ナムラをまず抜擢。

ナランは高松宮記念が重を利して、うまくハマった気がする。それなら1200で堅実な福永タイセイビジョン、キーンランドC組不調のデータを承知で松山ウインマーベル。気になるのは岩田康ダイアトニック。7歳だし、近走不振だし…と消しの理由もあるが、京成杯オータムHで、似た理由で見切った岩田康ミッキーブリランテに2着激走された例もあるから落とせない。

さて〝映画連想馬券〟だが、ナムラクレアから女優のクレアを。クレア・ディーンズは以前取り上げたと思うので、クレア・フォーラニーを。恋愛ファンタジー『ジョー・ブラックをよろしく』(98年)でブラッド・ピットと共演した美女だ。ニューヨークで交通事故死したばかりの青年の体に乗り移った〝死神〟が人間界で初めて見つけた〝恋〟という名のときめき…。ブラピとのラブシーンも注目。〝死神〟を夢中にさせるほどのイイ女っぷりをご覧あれ!

買い目は、メイケイ、ナムラを軸にしたいのだが、念のため④⑦⑨⑩⑬の馬連&3連複ボックス。あと⑨⑬縛りの3連複で①⑧⑪⑫へ。これまでの〝悪夢〟は忘れて、わがスワローズも優勝したことだし、久々に、爽快な勝利を納めたいなあ!

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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