〝マサカリ投法〟〝不死鳥〟〝サンデー兆治〟で名をはせたレジェンド投手が逮捕された。警視庁東京空港署は9月23日、元ロッテ投手の村田兆治容疑者(72)を暴行容疑で現行犯逮捕。折しも、空港周辺は安倍晋三元首相の国葬(27日)に向け厳戒態勢が敷かれていた。
この日午後、村田容疑者は羽田空港第1ターミナル北ウイングにある日本航空特別会員向け保安検査場で、30代女性検査員に暴行を加えた疑いが持たれている。
「金属探知機に何度か引っかかったことに腹を立て、前に立ちはだかった女性検査員の左肩を右手で押したと見られている。防犯カメラにもその様子が映っていたようです」(通信社記者)
現場にいた別の検査員が特別警戒中の警察官に通報し、現行犯逮捕された。村田容疑者は「肩を押していない」などと一部容疑を否認しているという。
「村田氏は25日に北海道芦別市で開催される野球イベントに参加するため、羽田―新千歳空港便に搭乗する手はずだった」(同)
登板日は毎週話題に…
村田容疑者は1967年ドラフト1位で福山電波工(現・近大福山)から東京オリオンズ(現・千葉ロッテ)に入団。右腕を大きく振り下ろすダイナミックな〝マサカリ投法〟で、通算215勝を挙げた。83年には右肘じん帯再建手術(トミー・ジョン手術)を受け、2年間のリハビリ。そして、復活した85年に17勝を挙げカムバック賞を受賞している。
「まさに〝不死鳥〟のように蘇った。登板日が毎週日曜日だったことから〝サンデー兆治〟として話題をさらいました」(球界関係者)
1990年現役引退。野球人として妥協を一切許さないその姿勢に〝昭和生まれの明治男〟とも呼ばれた。
元スポーツニッポン記者で、8月末で76歳になった吉見健明氏の話。
「兆治は何度も体にメスを入れているため、これまでも金属探知機に反応することがあったと聞いています。ただ、検査員らも彼の“戦痕”を知っていたら足止めを食らうことはなかった。これも時代ですかね」
25日に釈放された村田氏は「女性に誠心誠意謝りたい」と語った。
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