両国国技館 (C)週刊実話Web
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大相撲秋場所・最年長Vの玉鷲「馬力ある」絶賛も…角界が抱える“大きな宿題”

大相撲秋場所は千秋楽の9月25日、平幕の玉鷲が1差で追いかける高安を押し出して、21場所ぶり2回目の優勝を決めた。37歳10カ月での幕内優勝は、年6場所制になった1958年以降では最年長記録だ。


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序盤から上位陣の低迷が続き、熱気に欠けた場所だっただけに、この優勝争いを演じた両ベテランの活躍、熱闘に両国国技館内は大盛り上がり。3年8カ月ぶりに再び賜杯を抱いた玉鷲は、


「優勝を意識したのは3日前です。勝てば優勝だったので、なにがなんでも自分の相撲を取り切りたいと思った。相手の高安関は同じ一門で、いつも一緒に熱い稽古して感謝しています」


と相手の高安を称え「帰ったら泣くと思います。早く2人の子供たちに会いたい」と笑みを浮かべた。

このままでは横綱や大関が不在に!?

対照的に表情が硬かったのが、八角理事長(元横綱北勝海)。玉鷲の優勝については「見事。37歳になっても馬力がある。肩の力も抜けて一番どっしりしていた」と絶賛したものの、協会あいさつの中で「横綱、大関の不振は、まことに遺憾」と謝罪するなど、いまにも苦虫を噛み潰さんばかりの口調だった。

これで先場所の逸ノ城に次いで、平幕優勝が2場所続いたことになる。これは31年ぶりの珍事で、いかに横綱、大関陣が不甲斐なかったかを物語る不名誉な記録でもある。


「前例のない惨敗と言っていいでしょうね。1人横綱の照ノ富士は、4個も金星を配給した揚げ句、10日目から休場。3大関のうち、勝ち越したのは貴景勝だけ。残る正代と御嶽海はそろって4勝11敗。御嶽海は大関陥落です。勝ち越した貴景勝も優勝争いにはまったく絡めませんでした。これでは給料ドロボーと言われても致し方ない」(担当記者)


問題は今後だ。


「照ノ富士は手術も必要とのことで、来場所の出場どころか、再起できるかどうか心配。大関陣も『貴景勝を含めて1年以内にゼロになるのでは』と見られている。有力な横綱、大関候補が見当たらないことも痛い」(協会関係者)


角界は〝大きな宿題〟を突き付けられてしまった。