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“中止できない”箱根駅伝「裏事情」選手の胸にスポンサーロゴ解禁

2018年1月2日 箱根駅伝
Ludi1572 / Shutterstock.com (2018年1月2日 箱根駅伝より)

今年の箱根駅伝は波乱の連続だった。往路は出場わずか4回目の創価大学が制し、最終10区の途中までトップを守った。最後の最後で逆転に成功した駒澤大学が13年ぶり7度目の総合優勝をつかんだが、優勝候補と目されていた青山学院大、早稲田大が往路で苦戦、明治大はまさかのシード権を争う番狂わせとなった。

「まず、往路1区から例年とは違いました。スピードレースが予想される中、最初の1キロが前年より48秒も遅い3分33秒の超スローペース。選手にすれば、ジョギング程度のスピードで、〝誰が飛び出すか?〟と様子見をするうちに、スタミナを消耗したようです」(担当記者)

奇妙なレース展開になった原因は、やはり新型コロナウイルスの影響だという。

「例年であれば、夏の合宿で徹底的な走り込みができるが、今回は休校などの措置が取られた大学もあり、それができなかった。その影響で、一昨年の全日本大学選手権で好記録を残した各校の主力級が調整に失敗した。強豪校が下位に沈んだのもコロナのせいですよ」(同・記者)

最初から“ダミー”だった選手も…

出場選手の負担軽減という観点から、これまで「2日で4人まで」だった交代選手の枠が「6人」に拡大されたことも、波乱の展開を呼んだ可能性がある。

「単に走る順番が変わっただけの選手もいますが、最初から〝ダミー〟だった選手もいました。彼らは家族にも本当のことを言えず、つらかったはず。こうした選手たちのメンタルも影響したかもしれない」(同)

新型コロナウイルスの感染拡大で、「中止」も検討されてしかるべきだったが、どうしても大会を強行しなければならない〝大人たちの事情〟もあった。

「東洋大、東海大、国学院、明大など、強豪校の選手のユニホームの右胸に、今年から〝スポンサーロゴ〟が輝いていました」(広告代理店関係者)

昨年は新型の厚底シューズがお披露目され、今年は企業広告まで解禁。甲子園は中止したのに、カネまみれの箱根駅伝は中止するわけにはいかなかったというわけか。

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