本宮泰風 (C)週刊実話Web
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『劇場版 山崎一門 日本統一』公開記念リレーインタビュー〜芸能界“ケンカ最強伝説”を本宮泰風が明かす〜

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そこで本誌は4週にわたってインタビューを掲載。その第1回目を飾るのは、本編で氷室蓮司を演じ、『日本統一』シリーズと、今回の劇場版で総合プロデューサーを務める本宮泰風さん。任俠映画の見どころから撮影秘話、さらには芸能界イチといわれる「ケンカ最強伝説」の真相を聞いた。


――出演兼、総合プロデュースも務めた初の映画版。現在の心境をお聞かせください。


本宮「この物語を作った時、これまで『日本統一』シリーズを見ていない人でも入っていけるようにと考え、製作しました。群像劇なんですけど、その中で(登場人物の)人間性とか人間ドラマを描いているので、僕にとっては全部が見どころです。この作品をきっかけにシリーズの本編に入ってもらいたくて、映画化が決定した時から『日本統一』に出てくる山崎一門を主役にと決めていました」


――撮影中のエピソードを教えてください。


本宮「昨年の冬から撮影に入ったんですが、とにかく忙し過ぎて、あまり記憶がないんですよね(笑)。本編の撮影と連動してメイキングもずっと撮っていましたし、その時点で主題歌『男の貧乏くじ』もみんなで歌おうっていうのを決めていたので、何かに使えるところがあればと思い、ずっとカメラを回しレコーディング風景も全部撮りました」

見切り発車ではじめたシリーズ

――任俠ドラマ『日本統一』シリーズが、異例とも言える53作品。ここまで長期に続いた要因はどこにあると思いますか?

本宮「もともと、このシリーズは見切り発車で始めたんです。続けていけば、そのうち数字がついてくるんじゃないかと思って。でも、まだ我慢の時ですよ。さらに盛り上がるように、今はいろいろ仕掛けているところです」


――53作品にもかかわらず、満足していないとはすごいです。ちなみに本編シリーズでは、どのあたりで「この先もいける!」と手応えを感じましたか。


本宮「全然、ないですね。その手応えを探している最中なので、今回の映画もその仕掛けという位置付けです。僕の中では…」


――プロデューサーの立場としては、どのような思いで作られましたか?


本宮「これまでも、スピンオフという形で手探りでやっていた『山崎一門』が、確立してくれればいいという思いがあります。僕自身、良くも悪くも役者なのでプロデューサーに徹していない。まだ、役者目線のところがあるので、台本を作っている時も『アイツの芝居はこうだから』とか考えてしまい、甘やかしているところがある。もっと、意識をプロデューサー寄りにした方がいいのかもしれないんですけど、まだそこまで勉強できていないところがありますね」


――先ほどのお話にもあった主題歌ですが、『AKB48』や『乃木坂46』のプロデューサーとしても有名な秋元康氏が作詞を手掛けています。これは、どういう経緯で決まったのですか?


本宮「先方にコンタクトを取れる機会があって、ダメ元でお願いしてみたら、『いいよ〜』みたいな流れになって。スタッフから、『できちゃうんだけど、どうしましょう』みたいな感じで通っちゃいました(笑)」


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本宮「いい曲ですよね。ビックリしました。レコーディングは今年の3月で、意外とみんな歌えるんでビックリしました。実は、レコーディング前に本人たちには内緒で集合かけて、『カラオケに行くぞ!』って言ったんです。僕自身、カラオケはやらないのでみんな驚いていたんですけど、カラオケボックスを予約して1人ずつ『歌え』って。こちらとすれば完全にオーディションなんですけど、それを言っちゃうとおもしろくないんで(笑)。完全に(自分)好みみたいになっちゃうレベルだったんですけど、曲と歌詞の内容から、北代と本田をメインボーカルに選びました」


――映画の題字は、奥様の松本明子さんが書いたそうですが、これはどういう経緯で?


本宮「書道が得意なので、書いてもらいました。ただ、作品は見ていないんじゃないでしょうか(笑)。基本、あんまり自分の出ているものを見せたくないので、積極的に話をすることはありません。勝手に見ていることはありますけど…」


――劇場版を含め、シリーズが53作品となると、もはや1年中『日本統一』に関わっている感じですか?


本宮「1年365日のうち364日は『日本統一』のことを考えていますね(笑)。1作終わって、すぐに次を考えているので、毎日いろんなことを考えています。台本を作る上での題材探しや、プライベートの時間で映画を見ていても、『こういうのってどうか…』とか思ったり。ただ、先のことを決めていても、途中で話を変えることなんて当たり前なので、結局、場当たり的にやってますね」


――『日本統一』のことばかり考えるプライベートですが、以前から総合格闘チーム『本宮塾』の塾長を務めて選手を育成しています。そちらの活動は?


本宮「今もやっています。『本宮塾』の名前は出していませんが、ずっと『RIZIN』などに選手を出していますので、年末は(さいたま)スーパーアリーナにいることが多い。私自身、練習も選手たちと一緒にやっています」

コメディー要素満載のスピンオフ

――本宮さんといえば芸能界での『ケンカ最強伝説』があります。先日、テレビ番組でお兄さんの原田龍二さんが、『(元格闘家でプロレスラーの)船木(誠勝)さんと、そういうふうなことがあったらしいんですけど、船木さんも素人に本気は出さないと思う』と発言していました。船木さんと何があったんですか?

「いやいや、最強だなんてそんなことはないですよ」と本宮さんは謙遜するも、ちょうどこの日、取材現場に来ていた日本統一シリーズで本宮さんとダブル主演を務め、高校時代からの友人でもある山口祥行さんが〝証言〟してくれた。


山口「オリンピックのレスリングをみんなで見ていた時、『じゃあ、(みんなでレスリングを)やろうぜ!』ってなったんです。そしたら、泰風さんが船木さんのヒジとヒザを、思いっきり擦りむかせました(笑)」


本宮「そんな、そんな…全然、弱いです(苦笑)」


山口「船木さんが、『本宮さん、なんで俳優やってるんですか!?』と言っていましたから(笑)」


――それは驚きました! いつ頃の話ですか?


本宮「(船木が)ヒクソン・グレイシーとやった(2000年5月26日)後ぐらいじゃないですか」


――映画版の話に戻りますが、観客としての目線で見た時の感想はいかがでした。


本宮「とにかく、ふざけてますよね(笑)。特にスピンオフは、山崎一門の仲の良さや楽しさが伝わるような作りにしています。シリーズ本編はシリアスな内容が多いので、まず人物に興味を持ってもらえるように作った結果、コメディー要素の多い作品になりました。それが狙い通りなのかどうかは分からないですけど、シリーズへの〝入り口〟になってくれればいいなと思っています」


――作品タイトルにかけて、もし今、日本を統一できたとしたら、本宮さんなら真っ先に何をしますか?


本宮「役の氷室として答えます。『争いをなくすために統一しようとしているので、後のことなんかないよ!』」


――最後に、読者に作品をアピールしてください。


本宮「アピールなんていいです。物でつりますよ(笑)。抽選で1名にサイン入りパンフレットをプレゼントするので、とにかく映画を見てください。PRイベントで全国を回りますので、よろしくお願いします!」


※プレゼントはこちらでは行っておりません


(撮影/笠井浩司)
本宮泰風(もとみや やすかぜ) 1972年2月7日、東京都出身。1994年、俳優デビュー。2013年から『日本統一』で主演を務める。そのほか、Vシネマ『KYOTO BLACK』、『キングダム〜首領になった男〜』などの人気シリーズにも主演。映画『向田理髪店』、『空のない世界から』、『BAD CITY』の公開も控えている。