(画像)Shaun Jeffers/Shutterstock
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エリザベス女王より高い!安倍元首相の「国葬」をめぐる不条理

安倍元首相の国葬を執り行う岸田首相の、何ともバツの悪そうな顔が浮かんできそうだ。イギリスのエリザベス女王が9月8日、北部スコットランドにある静養先のバルモラル城で逝去した。96歳だった。葬儀は国葬として19日にウエストミンスター寺院にて執り行われる。時あたかも日本と英国において2つの国葬が重なったのだ。


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「これらの国葬の違いは2つある」と解説するのはさる永田町関係者だ。


「エリザベス女王の国葬は国民全員が望んでいること。一方の安倍元首相の国葬に関しては、市民グループらによって反対運動まで起きている。女王と政治家を、そもそも比較すること自体に無理はあるものの、このタイミングは間が悪いとしか言いようがない」

同じ警備費とはいえ…

もう1つは国葬に関する予算。安倍元首相の国葬だが、全体の費用概算は総額で16億6,000万円程度となる見通しを示した。

「主な予算配分は警備費が圧倒的に占めている。各地からの警察官の派遣旅費や超過勤務手当などを合わせて8億円程度。外国要人の接遇費は、車両の手配や空港の受け入れ体制の構築などを合わせて6億円程度。警備車両や自衛隊の儀じょう隊が使用する車両の借り上げなどに1,000万円程度」(同)


対するエリザベス女王の国葬だが…。


「16億円? そんなにかかりませんね。10億円程度か、それ以下ですね。葬儀は女王の棺を引いた馬車がロンドン市内を回り、ウエストミンスター寺院にて葬儀が執り行われる。メインは警備費ですが、安倍元首相のように反対運動が起きていないため、警察サイドにピリピリした動きは見られません」(外務省関係者)


草葉の陰で安倍元首相はこの現状をどう見ているのかだろうか…。