蝶野正洋 (C)週刊実話Web
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蝶野正洋『黒の履歴書』~官僚のスキャンダルな会合

政治家と宗教団体の繋がりが次々と明らかになり、政界が揺れている。根深い問題だけにとことん追及してもらいたいけど、それで他の案件が棚上げになり進まないというのもよくない。


例えば安倍晋三元総理の国葬も、一部の国民の納得を得られていない。これを放置して結果的に強行という形にしても、しこりを残すだけだから、丁寧な説明と理解を求めるべきだね。


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そういう意味でもまだ予断を許さない国葬だけど、ここにきてまたスキャンダルが浮上してきた。


岸田文雄総理の側近で、今回の国葬の実行幹事会主席幹事も務める森昌文首相補佐官が、国交省官僚時代に艶系女優やキャバクラ嬢を呼んで大騒ぎを繰り広げた〝乱倫パーティー〟に参加していたという。


このパーティーが行われたのは2007年のことだから15年前。もう時効と言いたいところだけど、記事によれば、参加した男性陣がキャバクラ嬢に向かって「脱げ!脱げ!脱げ!」と囃し立てたり、それぞれが女性を連れ立って個室に消えたりしたようで、これはイメージが悪い。


森氏は記者の直撃に「パーティーには参加したが、乱痴気な会合ではない」と否定しているようだから、真相は藪の中。でも、ある意味でイメージ通りというか、エリート官僚というのは、こんな悪代官みたいな遊び方をしてるんだな、とは思ってしまうよね。

“煩悩”がなくなるまで修行させる!

そして、このニュースで一番驚いたのが、パーティーを主催していたのが、プロレスラーの大仁田厚さんだったということだよ。大仁田さんは、2007年当時は参議院議員だったので、このような官僚たちと距離が近かったのかもしれない。でも、こんな乱痴気パーティーを開くようなタイプだとは思わなかった。

プロレスラーは女好きが多いけど、意外とみんな個人主義というか、独りでコソコソと動く人がほとんど。こんな風に人を集めてドンチャンやるというのは、あまり聞いたことがないんだよね。まぁ、この時の大仁田さんにはいろいろ思惑があって、官僚たちの恥ずかしいところを押さえて、後で利用しようとしたのかもしれない。今で言うガーシーのような立場で暗躍していたとかね。


人を操るにはカネかオンナというのは大昔からの定番で、同じようなスキャンダルは何度も報道されてきたけど、懲りない。どんなキャリア官僚でもホイホイと参加してしまうんだから効果絶大というか、男の欲望は果てしないよ。


政治家や官僚には、こういう〝ハニートラップ〟に引っかからないような研修をしたほうがいいんじゃないかな。どこかの施設に隔離して、煩悩がなくなるまで修行させるとかね。


とはいえ、こんなスキャンダルが蒸し返されても、大仁田さんのキャリアにまったく傷がつかなさそうなのもすごいよ。引退・復帰を繰り返して、「邪道」の異名を持つ大仁田さんなら仕方ない、と思わせるパワーがある。


俺から1つアドバイスさせてもらうと、政治家や官僚の方々は、プロレスラー出身の議員には近づかないほうがいい。彼らは、プロレス稼業を通して、いざとなったら裏切りでもなんでもして生き残るという処世術が染み付いているからね(笑)。
蝶野正洋 1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。