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元大関・朝乃山“心を入れ替え”秋場所全勝優勝で関取復帰なるか!?

両国国技館
両国国技館 (C)週刊実話Web

幕内優勝の本命が見当たらず、混戦必至と目されている大相撲秋場所が、9月11日から東京・両国国技館で始まるが、目線を少し下げて、十両の1つ下、幕下でも話題の力士が参入し、その動向が注目されている。

その1人が7月の名古屋場所、約1年2カ月ぶりに出場停止処分が解けて土俵に復帰し、西三段目22枚目で全勝優勝した元大関の朝乃山だ。ケガや病気でここまで落ちたわけではないから、当然と言えば当然の成績だったが、本人には言葉では言い尽くせない心の葛藤があったようだ。

「処分前の朝乃山は、カネの使いっぷりも豪快そのもの。出身地の富山県では、おごることを『だいてやる』と言うそうで、朝稽古の取材にやって来た報道陣にも〝自分がだいてやります〟と冷たい飲み物などを気前よく振る舞うのが常だった」(大相撲担当記者)

しかし、自ら招いた不祥事で250万円もあった給料が再出場前はゼロ。カネのない辛さや、まわりからソッポを向かれる辛さが骨身に染みたようで、先場所後、日本相撲協会公式チャンネルで三段目優勝の賞金30万円の使い道を聞かれると、

「貯金します」

と即座に答えた。以前にはなかった発想だ。

優勝してからが正念場か

そういえば、こんなこともあった。8月23日の朝稽古後、取材に応じた朝乃山は「先場所後、故郷の富山に帰郷したか」と問われると、寂しそうに自嘲の笑いを浮かべて、こう答えた。

「帰る度胸がないですね。胸を張れるのがいつになるか分からないけど、闘っている姿を見てもらって、もう一度、応援してもらえるように認められたら、帰りたいと思います」

秋場所は、一気に幕下上位まで跳ね上がり、東の15枚目。もし今度も全勝優勝すれば、特例により1場所で幕下を通過し、十両に返り咲くことができるが、実はこれが厄介という。

「関取目前の幕下上位は『魔物が棲む世界』とされ、幕内よりも生存競争が激しいことで知られている。いくら元大関と言っても、一発で土俵外へ持っていく実力者がゴロゴロいます」(同)

朝乃山は、一発で関取に復帰できるか。

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