(画像)paulaphoto/Shutterstock
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中小焼肉・ステーキ店が次々倒産!コロナ禍とウクライナ侵攻長期化で食肉価格の高騰続く…

世界有数の穀倉地帯であるロシアとウクライナの紛争長期化で、牛の飼料となるトウモロコシの価格が急騰。比例して食肉価格も高騰する「第2次ミートショック」が起こり、中小規模の焼肉店やステーキ店の経営を圧迫している。


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世界を襲った新型コロナにより、アメリカでは食肉工場で働く労働者が長期間の休暇を強いられ生産が激減。加えてコロナ禍で海上輸送コンテナが世界的に不足し、第1次ミートショックを引き起こしたばかり。


農林水産省調査では、今年7月の輸入牛肉(ロース)の全国平均小売価格は100グラム327円と、前年比で1割以上もアップしている。


「中小の焼肉店には卸元から手頃な肉が入りにくくなっているため、大手スーパーから買付けしなければならない店も出ているほど。特に、ハラミやタンなどの国産和牛の内臓系が手に入らない。というのも、海外の和牛人気で輸出量が前年比86%増の537億円と過去最高を記録している。さらに、円安で和牛〝流出〟に歯止めが掛からない。大手外食チェーンが焼肉業界に参入したことも重なり、町の焼肉店は経営危機に瀕しています」(牛肉卸業者)

輸入厳しく給付金もなく…

大手居酒屋チェーンを運営するワタミは、一部店舗を『焼肉の和民』に転換、ラーメンチェーンを展開する『幸楽苑ホールディングス』も『焼肉ライク』を郊外などに出店し、それぞれ売り上げを伸ばしている。

東京商工リサーチによると、2021年度の焼肉店の倒産は18件。前年度の1.5倍で、今年はさらなる倒産件数増が予想されている。


「倒産18件のうち16件が中小焼肉店だった。今回のコロナ第7波では給付金、協力金が出ない。中小焼肉店は相当厳しい」(同)


ステーキ店がひしめく沖縄は、より深刻だ。


「沖縄県のステーキハウス店は大半が輸入肉。ステーキで好まれるのはロイン系。テンダーロインやサーロインなんですが、輸入牛肉の卸売価格は米国産、豪州産とも2〜4割増。もう値上げするしかないが、地元客は来なくなるでしょうね」(沖縄県内のステーキ店主)


モ〜、やっていけない。