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日ハム・新庄監督“FA参戦”も視野?『新庄劇場』キャスティングに浮上した好選手

新庄剛志
新庄剛志 (C)週刊実話Web

「我がファイターズは現在、ドラマを作っている真っ最中です!」

〝ビッグボス〟こと新庄剛志監督がそう訴えたのは、5連敗を喫して借金も今季ワーストの21に膨らんだ、8月20日のソフトバンク戦のあとだった。

広報を介してのコメントだが、気になるのは、試合後の会見がNGとなるのは初めてではないこと。不甲斐ない試合を見せてしまったとき、記者団からの直接質問を避けてきた。しかし、ドラマのようなスリリングなゲームができるよう、その準備を進めているのは間違いない。

「19日、2ランスクイズのサインを出したら、二塁走者がミスをしました。新庄采配を理解していなかったのでしょう。普通のスクイズだと決め込んで、サインをちゃんと見なかったんです。翌日、一転してノーサインで試合を進めたら、惨敗でした」(球界関係者)

演劇に例えると、演出家の意図を演者が理解できていないようなものだ。

「現場は即戦力の選手を求めています。オフは大掛かりな補強を仕掛けていくつもり」(同)

日本ハムは外部補強に熱心なチームではない。FA補強に関しては特にそうで、MLB挑戦に失敗した現ゼネラルマネージャーの稲葉篤紀氏や、完全燃焼の場を求めていた〝出戻り〟の鶴岡慎也氏の獲得はあったものの、外部からの補強には見向きもせず、主力選手の流出にも手を振って見送ってきた。

「来季は新球場のお披露目もあるので、目玉になる選手がいないとダメ」(同)

そんな中、今秋のドラフト会議で「譲れない選手」がいる。今夏の甲子園大会で話題沸騰、〝令和の三冠王〟ヤクルト・村上宗隆の実弟・慶太(九州学院)だ。

「日ハムのドラフトは、至ってシンプルです。その年のナンバー1を獲りにいく、と」(ベテラン記者)

次に“新庄劇場”に加わるのは…

村上弟を獲りにいく理由は、ほかにもある。

「清宮幸太郎がようやく一人前になりつつあります。吉田輝星も先発枠獲得まで、あと一歩のところ。松本剛も首位打者のタイトル争いをするほどに成長しました」(同)

すべてはチャンスを与え続けた〝新庄劇場〟のおかげだ。しかし、ここに至るまで時間が掛かりすぎたせいか、新鮮さがない。

「村上弟を新庄監督が育てる。ポジションの重複する清宮、野村佑希が刺激を受ければ、さらに」――。そんな新たなキャスティングが必要なのだ。

だが、村上弟も現場が求める即戦力ではない。そのため、FA市場参戦の方向転換も必要になってきた。

「今オフのFA市場には好選手が多い。中でも、中日勢の去就に注目が集まっています」(スポーツ紙記者)

8月13日、中日の外野手、加藤翔平が国内FA権を取得した。今季は先発ローテーションの一角を担う松葉貴大や中軸打者の高橋周平も取得しているが、気になるのは昨年オフ、中日はセットアッパー・又吉克樹の慰留に失敗していることだ。

「年俸の上がり幅に不満があったとされ、同じ思いを抱く選手は少なくないようです」(地元メディア)

打線の核になる選手は欲しい。また、FA取得の内野手というと、千葉ロッテの中村奨吾にも熱い視線が送られている。「主将だから慰留」とされる一方、「自身を見出してくれた井口資仁監督の去就次第」との声もある。打率3割も狙える〝打てる二塁手〟が動くとなれば、新庄監督も放っておかないだろう。

「新庄監督は高校野球中継を熱心に見ています。スカウティングのためでしょうが、メモもしっかり取っており、ドラフト直前のスカウト会議では色々と意見を言ってくると思われます」(前出・球界関係者)

村上弟の慶太だが、5年前の兄貴のときほどスカウトは集まっていないという。だが、スター性は十分。ドラマ製作と新キャスティングで、新庄劇場がオフの球界ニュースを再び占拠しそうだ。

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