森川光容疑者 大阪府警HPより
森川光容疑者 大阪府警HPより

『ロマンス詐欺』SNSで恋愛感情につけ込む…国際手配の容疑者を逮捕

外国人を装い、SNSで知り合った相手に恋愛感情を抱かせる『国際ロマンス詐欺』と呼ばれる手口で、男性2人から現金を騙し取った容疑で犯行グループの主犯格の男が逮捕された。


8月8日、潜伏先の西アフリカのガーナから移送され、関西国際空港に到着と同時に逮捕されたのは住所不定、無職の森川光容疑者(58)。


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大阪府警によると、森川容疑者は2019年8月から20年9月までの1年間、仲間とともに京都府に住む57歳の男性と長野県に住む66歳の男性の2人から、合わせて150万円を騙し取った詐欺の疑いが持たれている。


「犯人グループは、マッチングアプリを巧みに利用しています。今回の事件では、長野県の男性はイエメン在住の女性医師から、帰国する際の荷物の送料として、また京都の男性はアメリカ人の女性ライターという人物から父親がギリシャに残した遺産の保管料を請求されて困っていると相談され『私を助けて、お金はあるけど足りないの』などと支援を求められ、送金しています」(捜査関係者)

対象者の不安をあおり騙す

架空の人物を装い、海外で直接会えないことを逆手に取って『愛してる』『一緒に暮らしたい』などとメールで口説いて信用させ、老後の不安を抱える被害者の心につけ込んで現金を騙し取る、実に卑劣な犯行だ。

「今回の事件では、すでに送金役の日本人やガーナ人15人が逮捕されており、その過程でグループの指示役の森川容疑者が浮上。国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配していたのです」(同)


森川容疑者は「俺がやったのは詐欺ではなく送金ビジネス」と容疑を否認しているという。グループの口座には、去年6月までの5年間で、日本人男女65人から約4億円もの入金記録があり、警察は今後も、実態解明を進める。