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ピエール瀧、槇原敬之…「違法薬物」で“放送禁止”舞台裏

ピエール瀧
ピエール瀧 (C)週刊実話Web 

2019年の3月12日、電気グルーヴのピエール瀧が麻薬取締法違反の容疑で逮捕された。同グループのCD回収騒動など事件の影響は多方面に及び、被害総額は約30億円とも言われたが、ほかに大河ドラマの『いだてん~東京オリムピック噺~』(NHK)では代役を立て、三陸鉄道リアス線の開業に合わせた『あまちゃん』総集編(NHK BSプレミアム)では瀧が出ている後編が別番組に差し替えられるなど、多くの出演作品が応急処置に追われた。

中でも悲惨だったのが、深夜バラエティー『ピエール瀧のしょんないTV』(静岡朝日テレビ)。「しょんない(静岡弁で「しょうもない」)ことに真実がある」を掲げ、瀧と静岡朝日テレビのアナウンサーがゲストとともに、県内のマニアックなスポットをめぐるサブカルチャー番組だ。3月15日、同局は当日の放送を中止し、番組打ち切りを発表。番組は北海道から沖縄まで各局で視聴でき、2010年から回を重ねジワジワと人気を獲得、ついに半月後の4月からゴールデンタイム昇格が決まっていた矢先の出来事だった。

ちなみに、対応が間に合わなかった一部の放送局では、お蔵入りになった回がオンエアされ、運よく録画できた視聴者には非常に貴重な〝幻の最終回〟を目にすることになった。

逮捕翌朝に急きょの差し替え!

数々の大ヒット曲で知られる歌手の槇原敬之が昨年2月13日、覚醒剤取締法違反の容疑で逮捕された。初犯の1999年から21年、同じ容疑による人気歌手二度目の逮捕劇は、世間のみならず、テレビ界にも衝撃を与えていた。

まず、翌朝放送の『じゅん散歩』では、彼の楽曲であるオープニング主題歌『一歩一会』が、シェリル・クロウによるビートルズのカバー『ヒア・カムズ・ザ・サン』に変更。同番組は地井武男、加山雄三の後を受けた高田純次によるテレビ朝日の散歩シリーズ第3弾に当たり、平日の午前にもかかわらず、安定した視聴率をキープする人気番組だ。そのテーマソングは「1歩歩けば、1つの出会いがある」という番組のモットーにのっとって槇原が書き下したものだった。現在は斉藤和義が書き下ろした『純風』が使用されている。

影響はこれだけにとどまらなかった。『ヒルナンデス』(日本テレビ系)はテーマソングに使用している『LUNCH TIME WARS』を別の曲に差し替え、唯一のレギュラー番組『Who cares?』(bayfm)は打ち切りになるなど、対応に追われた。

ちなみに、槇原は『じゅん散歩』の第1号ゲスト。高田は当時、「やっぱり天才は違うな。編曲のクレジットに僕の名前入れておいてね!」など、らしい〝テキトー発言〟もしていた。

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