大竹しのぶ (C)週刊実話Web
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大竹しのぶVS中村晃子『恋人奪われた怨念!大竹の挨拶にプイと横向く中村』【週刊実話お宝記事発掘】

大竹しのぶは、中村晃子と同棲していたTBSのディレクターH氏のさそいにのって、山中湖畔で開かれたテニス・スクールに参加した。妹らもいっしょだった。


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H氏とともにひと足早く帰京する。その途次の赤坂のクラブでもたれたH氏の友人の送別会に出席、自宅まで送ってもらった。別れぎわ、H氏の車のなかでキスをした。


中村は、赤坂のクラブ前でH氏を張り込んでいた。きっと、だれかタレントと姿をみせるに違いない、と読んでのことだった。カンに狂いはなかった。かくて、キスしてしのぶと別れるまでを目撃する。そして、芸能ジャーナリストに一部始終を話し、泣いたのだ。


「せっかく強く反対していた母に了解をとり婚約までしたのに…。Hさんとは別れます。同棲生活も当然、解消します」


H氏はとにかく、大竹が芸能ジャーナリストの追及の矢面に立たされた。しかし、大竹は弁解がましいことはいわなかった。ただ、こういったにすぎない。


「自分の立場を考えない、軽々しい行動でした。どうもわたしはいろんなひとになれなれしくしすぎるので、誤解されてしまうんです。お食事にいっしょに行っただけでも興味をもたれる世界ですから、もっと慎重にしなくては…」


これに対し、中村は文字どおり言いたい放題だった。


「結婚を前提に、あれこれ準備してたのよ。なのに、しのぶのおかげで…。法律的に損害賠償をとりたいくらいよ。それにしてもディレクターってまともなのがいないわね。もう二度と、ああいう職業の人とはつき合わない。母が反対した気持ちが身にしみてわかったわ」


大竹は24歳で、中村は33歳だが、ことばだけ聞くと年齢は逆のような印象を受ける。大竹は名前どおりしのぶ気持ちをちゃんと身につけているのだ。


反対に中村はおさえを知らない。お嬢さん育ちとして、思いのままに育ってきたからだ。そのため、過去に何人の男が捨てられてきたかわからない。


昭和四十年に、ミス・エールフランスに選ばれた直後の中村を預かり、歌手として育てたI氏がその犠牲者第一号で、おかげで家庭をめちゃくちゃにしてしまった。


以後、ちょっと思いつくままに数えあげても同様なのが十人前後はいる。そのほとんどと、中村は結婚を前提に交際していた。しかし、両親がことごとく反対し、ご破算にしてしまったといってもいいすぎではない。


実は、H氏とも中村は「婚約までしたのに…」といっていたが、H氏はそれを否定し、とくに強く反対した中村の母親をあえて説得する気持ちになっていなかったことを、TBSの同僚には打ち明けている。


なぜなのだろうか。ふたりは、昨年一月にハワイへ出かけた。中村の希望によるものだった。スポーツ好きのH氏は、よろこび、あれこれやりたいスポーツのことを考えて出かけた。


ところが、中村は部屋にとじこもり、一歩も出ようとしなかった。いくらさそっても、海岸を散歩することさえいやがった。


「あれで正直いってゲンナリしたんです。暗い性格とは思っていたが、まさにそれを象徴していましたよ。ぼくは反対にむしろ屋外のほうが好きでしょう。性格がどうも合いそうにないと…。途端にさめたものになってしまいましてねえ」


これも、同僚と赤坂の居酒屋で飲んでいるときの話だ。そのさい、対するしのぶはまだ若く、かわいいからなあ、とひやかされたH氏はこういった。


「かわいいけれど、まだ子供ですよ。何も知りやしない。だが、屋外を好むところなんか共通点があって楽しいよ。それに苦しい生活を子供のときからずっとよぎなくされたわりには明るいのに驚きましたね」


だからH氏は、テニス・スクールの前にも大竹をスキーにさそい、いっしょに出かけている。もし中村が「そうね、楽しそうだからわたしを連れてって…」と一度でもいったならば、おそらく奪われる心配もなかったのだ。


まさに性格、趣味の不一致による自業自得だった。それが中村にはわからなかっただけにショックも大きかったというわけだ。そのために、いまだにグチグチといい続けている。


大竹は、前にもふれたようにマスコミから激しくたたかれた。それに耐えた。みかけでは計り知れないほど、シンが強いのだ。常に泣きたいときには笑顔を作り、ごまかしてしまう。


“事件”後、大竹は日本テレビで中村とばったりと出合った。そのときも、大竹は笑顔で挨拶した。中村はプイッと横を向き、通りすぎていった。大竹といっしょにいたプロデューサーはいう。


「中村の態度に大人げなさを感じましたね。なるほど、くやしいでしょう。だが、自分にだって欠点があったからこそ、Hクンだってしのぶに心を寄せたんだ」

捨てられ馴れた大竹しのぶ

大竹は、過去に野口五郎、田中健、中村勘九郎、根津甚八、桑名将大らと深くつき合っている。とくに親しく、しかも長い交際だったのは勘九郎だ。

日生劇場の『若きハイデルベルヒ』やTBSのドラマで共演し、親しさをましていったのだ。


勘九郎の父親・勘三郎は、しのぶを気に入っていた。姉の波乃久里子も「うちでは、弟の気に入ったひとなら、だれでも歓迎する方針なんですよ。しのぶちゃんはいいと思いますね。でも、しのぶちゃんは弟にはもったいないみたい」といったほどだった。


が、婚約までにも進展しなかった。しのぶの母親はいった。


「当然ですよ。おつき合いをしてくださったことだけでも感謝しなければ…。しのぶも、その点はちゃんと心得ていたはずですよ。いくらスターといったって、やはり家柄の違いとか条件がそろわないといけませんものね」


だが、勘九郎が事前に何も告げずに突然、婚約者を発表したのにはショックだったらしく、親しい知人にいわせると「あの明るい性格の彼女が、まったく口もきかなかったものね。一時間も会っていてよ」。でも、別れるときには笑顔だったそうだ。


田中も野口も、適度にしのぶと付き合って、去っていった。つまり、しのぶは捨てられたのだ。捨てられることが、もうなれっこになっているともいえる。


H氏との交際だって、中村から奪ったとはいえ、“事件”の発覚で、結局は捨てられたにも等しい。だから、またかと笑えるのだ、とみられもする。しかし、こんなふうにいう番組制作者は意外と多い。


「あの子は根っからの女優なんですよ。役を私生活にまで持ち込む。そのため誤解されることが多いんですね。ほれっぽいといわれていることなんか、そのまさに一例です。ほれっぽいのではなく、役の延長なんですよ。そういう意識だから仕事が終わり、せっかく親しくなった相手に“では、またいつか”なんて去られても平気なんですよ。女優としての天性に備わった図太さが、彼女にはあるようですね」


一方の中村はどうみられているか。比較の対象にならない、というひとが多かった。日本テレビのプロデューサーは、こう分析する。


「家庭はもちろん周囲からも、チヤホヤ育てられ、いつの間にかそれが生活と思ってしまった典型ですよ。だからいい気になっても、まるでジャリみたいなことをいっている。それでいて極めて陰湿なのだし…。ただし負けん気は人一倍ですよ。これまでは男を捨ててきたが、捨てられたのは、というより逃げられたのは初めてでしょう。一生、Hクンとしのぶはうらまれるんじゃないかなあ。顔をみたって挨拶することのないのは、まちがいないですよ」


大竹はいった。


「だれからも愛されるようにならないと、女優としては本当はいけないんでしょう。そのためにも、敵を作るような行動は慎まないと…。あの“事件”はもうコリゴリ。恋愛願望はものすごくあるのに、まったくモテないし、さびしいというのが正直な気持ちなんですよ」


同じことを中村に会ってきいた。笑われてしまった。


「彼がいなくても寂しい状態ではないですし……。個性的に生きたいですね。仕事も同様ですよ」


これでは、“事件”がなくても、いずれは“犬猿の仲”になっていたはずだ。むしろ遅すぎた感じすらした。


だが、中村の「個性的に生きたい…」の個性的とは、どういうことなのか理解できなかった。常に部屋にとじこもってばかりいて、それがかなえられるのか、と思ったためだった。しかしH氏からきいたのではないが、夜遊びはあいかわらず活発らしい。それを通しての個性的な生き方を…というのならばわからなくはない。


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