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JRA重賞『レパードS』(GⅢ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

(C)JRA
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〝無視した馬にヤられる〟地獄の真夏、その真っただ中にいる気分だ。それでなくとも殺人的酷暑で脳ミソが溶けそうなのに、「またも負けたか、秋本鉄次…」と有り難くない標語を作られてしまいそうなドツボぶりである。

夏競馬が始まって初っ端のラジオNIKKEI賞の馬連&3連複好配当を両取りしてから4週続けてボウズ、ではジリ貧、スミ1ではないか。先週のクイーンSなんかも、勝った池添テルツェットは「名前にテツの入った①も加えて…」と辛うじて強調したのだが、2着古川サトノセシル、3着田中勝ローザノワールはスッコ抜けの無印では、お話にならない。

どうやら事態は、週を重ねるごとに悪化しているようだ。「夏の暑さが、ギラつく太陽がいけないんだ!」とアルベール・カミュ気取りで言い訳しても、「あんたの目が節穴なだけでしょ」とピシャリとやられるのが関の山か。

それにしても先週、このメンバーなら最悪でも馬券圏内でしょ、と確信した武豊ウォーターナビレラが直線ズルズルと10着という体たらく。GⅡでもGⅢでも1番人気の受難は続きますなあ。同日の新潟アイビスSDでも2倍台の福永ヴェントヴォーチェがあっけなく9着に敗退だもの。1番人気が勝った平地重賞は、確か6月12日の函館スプリントSまでさかのぼらなければならないとは…。1番人気の受難はまだまだ続きそう。

そんな思いを引きずりながらの今週も、日曜重賞は選択肢アリ。ともにダートのGⅢで、新潟の3歳限定レパードSか、札幌の3歳上エルムSか、で前者を選択してみたが、はてさて。

1番人気は判然としないが、上位4頭はアイウエオ順に香港騎手ホーのカフジオクタゴン、川田タイセイドレフォン、藤岡佑ハピ、福永ホウオウルーレットといったところか。ヤネで買えば川田、福永を優先したい。問題は抽選組だったのだが、13分の9の確立で除外された中に、個人的に穴と狙っていた2頭がいた…まず、このレースに強い戸崎が乗るメンアットワーク。さらに、逃げ馬も健闘しているレースだけに、逃げ候補の中から岩田望ヴァレーデラルナを抜擢したのだが、う~む、ツキなし。逃げ馬が減り、野中ラブパイローあたりがハナをたたいて逃げ粘ったりして…。

“映画連想馬券”はホウオウルーレットから

というわけで、新たに予想を組み直し、人気どころではカフジを無視し、タイセイ、ホウオウを中心に、ハピも抜擢。穴からは、こうなりゃご贔屓騎手を頼りに松山ヘラルドバローズ、幸トウセツを。2頭ともこれまで6回走ってすべて馬券圏内という堅実性を買いたいし、引き続きの騎乗というのも好感が持てる。さらにタイセイ、ホウオウから逃げ一騎になるかもしれない前出のラブパイローを馬連で少々。3連複もついでに買おう。

〝映画連想馬券〟は、ホウオウルーレットから、ルーレットといえばロシアン・ルーレット…といえば『ディア・ハンター』(78年)でしょ。その〝ロシアン・ルーレット〟に象徴される戦争の狂気(この場合、ベトナム戦争)をリアルに描いた反戦映画の代表作だ。ロバート・デニーロとクリストファー・ウォーケンの鬼気迫る熱演が圧倒的で、監督マイケル・チミノの名声を高めた。アカデミー賞作品賞、監督賞、助演男優賞(クリストファー・ウォーケン)ほかを受賞したのも納得できる。70~80年代にさかんに作られた〝ベトナム戦争もの〟のアメリカ映画大作では、『地獄の黙示録』(79年)、『プラトーン』(86年)を加えた〝御三家〟と呼んでいいだろう。

最終的な買い目は①②⑧⑨⑩馬連&3連複ボックス。あとは少し気になるラブパイロー⑬へ馬連で②と⑩からで2点。3連複②⑩⑬も加えたい。計馬連12点、3連複11点でいかがっすか?

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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