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『最新版「都市伝説」大全ヤバすぎDEATH! 2020-21スペシャル』(宝島社/本体価格600円)~本好きのリビドー/昇天の1冊

『最新版「都市伝説」大全ヤバすぎDEATH! 2020-21スペシャル』(宝島社/本体価格600円)
『最新版「都市伝説」大全ヤバすぎDEATH!2020-21スペシャル』(宝島社/本体価格600円) (C)週刊実話Web

都市伝説とは、「口承される噂話のうち、根拠が曖昧・不明であるもの」と辞書に解説がある。新型コロナウイルスのおかげで世情不安定だったせいか、今年は特に多かった。

『最新版「都市伝説」大全ヤバすぎDEATH! 2020-21スペシャル』(宝島社/600円+税)は、2020年に流布した噂話をまとめた1冊だ。

ネタバレを避けるため1つだけ紹介しよう。「目玉のワニ大臣で菅政権は100日後に死ぬ」。こんな都市伝説があったという。ワニ大臣とは、菅総理からデジタル改革担当相に任命された平井卓也氏のことだ。国会の審議中にタブレット端末で「ワニ動画」を見ていたことが新聞報道で発覚し、あきれられた人物である。

さらに平井大臣が大手広告代理店出身の政治家で、その代理店が一大ブームになった漫画『100日後に死ぬワニ』のヒットに関わっていたことから、大臣と漫画を関連付けて、前記の都市伝説が広まった。

ネットであっという間に拡散する現代の都市伝説

菅政権発足は9月16日だから、100日後は12月23日。この書評が載った本誌発売日に菅政権が倒れるかが注目される(今のところ兆しはないが…)。

と、このようなネタがずらりと並ぶ。コロナ禍において新総理が誕生したため、やたらと政治ネタが多いのも特徴のようだ。

都市伝説は、今や口承ではなくネットであっという間に拡散し、大真面目に議論の俎上に乗せる人もいる。とりあえず〝ネタ〟として笑っていたほうがよさそうだ。

(小林明/編集プロダクション『ディラナダチ』代表)