(画像)Cast Of Thousands / shutterstock
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警戒すべきは“隠れ断層”!? 首都直下型地震の引き金となる可能性大

6月26日に熊本県美里町で最大震度5弱を観測する強い地震が発生したのは、まだ記憶に新しい。震源は日奈久断層沿いで、2016年の熊本地震の余震と見られている。


武蔵野学院大学特任教授(地震学)の島村英紀氏が、警鐘を鳴らす。


【関連】『予告漫画』が警告!“2025年7月日本壊滅説”大地震と大津波が襲う未来 ほか「今後、注意すべきなのは西日本を縦断している中央構造線です。中央構造線は九州から愛媛、和歌山、伊勢湾を通って、長野諏訪湖当たりまで到達すると一般的には思われていますが、一説には関東まで延び、太平洋に抜けている説もある。ただ、関東地方は関東ローム層に覆われているため、確認できないだけなのです。この中央構造線が活性化しており、これから数十年は続くと見られています」

中央構造線による誘発地震か…

南海トラフの先駆け地震の1つである阪神・淡路大震災(95年)も、中央構造線に近いことから起きたと考えられているのだ。

「2013年の淡路島地震(震度6弱)、昨年の和歌山地震(震度5弱)も中央構造線近くで発生している」(同)


これまで歴史に残る巨大地震も引き起こしている。


「1596年9月に起きた慶長伏見地震は、京都を中心とした畿内を震源とする直下型地震で、マグニチュード(M)7.5前後と考えられている。そして、その地震の4日前には愛媛で中央構造線を震源とする慶長伊予地震(M7.0)、また前日には大分・別府湾付近で慶長豊後地震(M7.0)が発生している。つまり、慶長伏見地震は中央構造線による誘発地震ではないかと指摘されているんです」(サイエンスライター)


「中央構造線が関東平野を通っている可能性があることを考えれば、それ絡みで直下型が起きることは否定できない」(前出・島村氏)


中央構造線が関東まで延びていると仮定して、不気味なのは付近の『隠れ活断層』だ。現在、都心には8〜9カ所あるといわれている。


「一番危ないのがJR田端駅付近から飯田橋駅、市ケ谷駅、四ツ谷駅の地下を通る全長約7キロメートルの『飯田橋隠れ断層』で、過去7万〜8万年の間に2回動いている」(地震ライター)


これからも隠れ断層に警戒が必要だ。