王会長は「ファンあってのプロ野球。投手が打席に立たないDH制では9番打者でもホームランを打つ可能性があり、緊張感が持続する。21世紀には必要な制度」と、いち早く巨人を擁護。そこには孫オーナーの〝夢〟の実現がからんでいるという。
「孫オーナーの夢とは、日米の王者が真の世界一を決める『日米リアルワールドシリーズ』の創設。野茂英雄、イチロー、松井秀喜、松坂大輔らが先駆者となってメジャーリーグで実績を重ね、現在はダルビッシュ有、田中将大、前田健太らが大活躍中。来季は巨人のエース菅野智之も参戦する見通しで、MLBの日本野球に対する評価は年々高まり、日米頂上決戦の環境は整ったと言える」(前出・デスク)
そこで孫オーナーは、今回の一件で、巨人に恩を売る形で協力を約束。長年、温めてきた夢を実現させようとしているのだ。
「リアルワールドシリーズは、四半世紀前から選手を積極的にMLBへ送り込んできたパ・リーグが主導してきたが、いまだ実現に至っていない。しかし、その中心的交渉を巨人に託せば、協議は飛躍的に進む。巨人がDH採用問題で孤立したことを、孫オーナーは千載一遇の好機ととらえている。だから全面支援に回った」(同)
今やDH制がないのはアマ球界とセ・リーグだけ…
本誌が入手した情報によれば、ソフトバンクは巨人のセ離脱の受け皿としてパ・リーグ各球団に働きかけ、加盟受け入れの環境を整えているという。実現すれば、「セ5、パ7」といびつな構成となり、「1リーグ制移行」が再燃。自然とDH制の取捨問題が持ち上がり、パの現6球団と巨人の賛成でDH制採用の運びとなる。
「そうなる前にセの各球団が巨人を引き止めるのは必至で、現体制を維持するためには暫定的なDH制導入を認めざるを得ない。そもそも山口オーナー、原辰徳監督の目的はDH制導入にあり、実現すれば、2リーグ制だろうが1リーグ制移行だろうがどちらでも構わないというスタンス」(同)
一方、リアルワールドシリーズ創設でネックになっていたのが、このDH制問題。これまでメジャーのDH制はア・リーグだけだったが、今季はコロナの影響でシーズンが短縮されたことを受け、ナ・リーグでも導入。今やDH制がないのはアマ球界とセ・リーグだけだったが、この問題も解決する。
巨人の意を汲んだ孫オーナーの面目躍如たる戦略が、巨人に起死回生の勝利をもたらし、自身の夢もまた大きく前進させることになる。
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