蝶野正洋 (C)週刊実話Web
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蝶野正洋『黒の履歴書』~資源が乏しい日本だからこその対策を

猛暑と電力不足に加えてコロナ感染者もまた増えていて、厳しい夏となっている。コロナ対策で換気のために窓を開けると室温が上がる。でも、節電対策でクーラーの設定温度は控えめにしないといけない。どちらを選んでも健康上のリスクがあるんだよね。


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本年度も日本気象協会「熱中症予防PR大使」を務めているんだけど、ある調査によると、真夏でもエアコンを使わないで我慢するという人が30%いるという。昭和世代はいまだにクーラーを贅沢品だと思ってるのかもしれないけど、最近は室内でも熱中症になるくらいの暑さだから、なるべくエアコンを利用したほうがいい。猛暑もコロナも人間の力ではどうしようもないけど、電力不足だけはまだ工夫できるからね。


今夏の電力不足は、いくつかの原子力発電所が稼働停止している影響が大きいそうだ。再稼働や新たに発電所を造るという計画もあるけど、世界各地で紛争が起こって発電所にミサイル攻撃されたら危ないという国防上のリスクが問題になってきているから、より難しくなっているんだろうね。


日本は資源に乏しいから、風力、水力、地熱などの自然エネルギーを利用した発電が推奨されてきたけど、なかなか進まない。太陽光発電も、一時はかなり普及に力を入れていたけど、法律の改正などもあって勢いが弱まってしまった。

警報を細かく設定して対策

そう考えていくと、電力問題はすぐには解決しない。今夏はすでにガス不足も警戒されているし、この調子で真夏日が続けば、水不足もくるかもしれない。


水も国際問題が絡んでいて、水源となる森や山を外国企業が買い漁っているという話もある。日本の土地を外国籍の人や企業が買えるというのがそもそも問題なんだけど、昔から水が豊富にあるから日本人は危機感に乏しい。諸外国は水こそが利権と考えているし、水源管理などについても意識が高い。だからこそ水を守っていくということをしっかり考えるべきだね。


不足問題についても、もっと需給予測に力を注いで、細かく対応していく。防災と一緒で、もっと小さなエリアごとに区分けして、不足予報や注意報を出す。例えばオフィスの多いエリアは昼だけ節電する、夜は繁華街の出力を絞るなど、そうやってピンポイントで対応できれば、他の地域の住民はそこまで節電しなくても大丈夫なんじゃないかな。


新型コロナも、いまだに都や県の単位でアラートを出してるけど、これも例えば世田谷区で増えてますとか細かく警報を出せれば、対応策が変わってくる。いつまでも東京都という単位でしか発表しないから、感染者が増えたら東京全体が自粛することになるんだよ。


防災の世界ではその辺りは進んでいて、人口密度や土地ごとの危険度を細かく設定して、対策していくというのが基本。電力不足、水不足に対しても防ぐ、備えるという発想を持って、いざというとき、どうすればいいかという心構えをしておいたほうがいい。