東京ドーム(C)週刊実話
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巨人コロナ集団感染でCS進出赤信号!原監督が緊急事態で目論む“裏技”とは?

巨人に緊急事態発生! 7月20日の対ヤクルト戦試合後、エースの菅野智之投手、4番の岡本和真選手を含む主力、他にコーチ陣など合わせて38人が新型コロナウイルスに感染していることが確認された。


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「球団によると、前日19日から感染が相次いでいたことから20日、すべての選手と監督、コーチそれにスタッフを対象にPCR検査を行った結果、感染確認は合わせて57人に上ったといいます。菅野、岡本、丸佳浩、中田翔など、1軍の主力選手の他、元木大介1軍ヘッド兼オフェンスチーフコーチや阿部慎之助1軍作戦兼ディフェンスチーフコーチなどが含まれています」(スポーツ紙記者)


セ・リーグの首位を独走しているヤクルトの選手、スタッフなど計29人がコロナに感染したのはつい先ごろのこと。その影響で、7月2日に史上最速の優勝マジックを点灯させたのもつかの間、わずか1週間で消滅するに至ったばかりだ。


「すぐに再点灯はするでしょうが、やはり多くの主力が試合に出られない状況は苦しかった。この間、6連敗を喫しましたからね」(同・記者)


7月20日現在、セ・リーグは最下位の中日を除く2位から5位までが2.5差でひしめく大混戦。セの貯金をすべて抱えるヤクルト以外はクライマックス・シリーズ(CS)出場に照準を切り替えており、何とか3位以内に食らいつきたい巨人にとっては、あまりにも厳しい主力の離脱となった。


そんな中、本誌に飛び込んできたのが、巨人・原辰徳監督が起死回生、空前絶後の〝メークミラクル〟の準備にまい進というホット情報だ。

原監督の悲願成就の環境が整った!?

「その秘策とは、DH制実施の特別措置です。原監督は11.5ゲーム差をひっくり返した長嶋巨人の『メークドラマ』(1996年)、13ゲーム差を逆転した自身の『メークレジェンド』(2008年)を上回る〝メークミラクル〟を描いており、すでに根回しも完了しています」(球界関係者)

もともと「セのDH制採用」は、原監督が提唱し続けてきたもの。19年の日本シリーズでソフトバンクに4連敗を喫した直後、山口寿一オーナーへの報告で「パに相当、差をつけられている」と訴え、「セも早急にDH制を採用すべき」と強く要望した。


これを受け、巨人はセ・リーグ理事会にDH制採用を提案したが、他5球団は「レギュラー選手が1人増えて年俸総額が高騰する」とそろって反対。その後は新設された「価値向上委員会」で協議だけが続いている。


ルール変更は、基本的にセ全球団の満場一致が原則。セ理事会で承認されたあと、12球団の実行委員会で諮り(賛成3分の2以上で可決)、オーナー会議(4分の3以上で可決)で承認する。


「当初は巨人に厳しい流れだったが、昨年、阪神、DeNA、広島でコロナの集団感染があったことで3球団が軟化。さらに星野仙一氏つながりで原監督と親しい中日の立浪和義氏が監督に就任し、方針転換。残るはヤクルトだけだったが、今回のチーム内集団感染で同じ方向に。これで断固反対という球団がなくなり、原監督の悲願成就の環境が整いました」(前出の球界関係者)


プロ野球界が野球規則の手本とするアメリカ・メジャーリーグでは、今季からナ・リーグもDH制を採用し、ユニバーサル指名打者(全面DH制)となった。背景には二刀流の大谷翔平(ア・リーグ、エンゼルス)の争奪戦が潜むのだが、順当なら日本も来季から「両リーグDH制」が予想される。


原巨人の狙いは、それを見越しての判断だ。自球団、ヤクルトにとどまらず、ソフトバンク、ロッテ、西武でも陽性者が急増。濃厚接触者も増えている。

DH制さえ採用されれば戦況は一変

「DH制実施は口実にすぎないという見方もあります。5位に後退した巨人は、オールスターゲームを間に挟むとはいえ、このままではCS進出さえ微妙な状況です。中田、中島宏之、ポランコ、ウィーラー、大城卓三らの大砲を抱えながら、守備位置がかぶり、同じ試合で起用できないジレンマを抱えている。ですが、緊急措置としてどこかでDHさえ採用されれば、戦況は一変する。そうなれば、メークミラクルは可能だと…」(巨人担当記者)

問題は、シーズン途中でルール変更が可能かどうか。NPBはコロナ禍だった一昨年の日本シリーズにおいて、選手の故障防止のため、セのホームゲームでもDH制を採用した。収束傾向にあった昨年は、従来通りパの本拠地開催試合のみの採用に戻したが、ここにきて本格化した第7波の影響で、今年は「全試合DH制」の準備を進めている。


「シーズン途中でのルール変更は難しいが、日本シリーズを待たずCSからのDH制採用なら十分に考えられる。コロナ禍による中止試合の影響で、ポストシーズンは日程がハードになるのは間違いないから」(同・記者)


優勝は逃しても、3位に滑り込めれば「日本シリーズ進出は可能」というのが原監督の分析。緊急事態には違いないが、そのしたたかさ、政治判断は師の星野仙一氏をも上回る。