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元横綱・白鵬いよいよ“親方業”本番へ…稀代の名力士は名親方になれるか?

元・横綱白鵬
元横綱・白鵬 (C)週刊実話Web

7月10日から始まった大相撲名古屋場所(ドルフィンズアリーナ)も終盤。新型コロナウイルス感染で休場者が続出、混戦状態が続いているが、土俵の外でも慌ただしい動きが見られている。

今場所限りで師匠の宮城野親方(元幕内竹葉山)と部屋付きの高島親方(元関脇高望山)がそろって定年退職(8月)し、いよいよ昨年の秋場所後に引退したばかりの横綱白鵬こと間垣親方が部屋を継承して部屋持ち親方になるのだ。同親方は幕内優勝45回、同通算1093勝の輝かしい記録を打ち立てている。

「プロ野球界には『名選手、必ずしも名監督ならず』ということわざがあるが、数々の記録を塗り替えた大横綱がどんな指導者になるか、角界関係者のみならず注目を集めています」(スポーツ紙大相撲担当記者)

間垣親方はこの日に備えて、すでに現役時代から着々と準備を進めていた。新弟子集めにも精力的に動き回り、十両の炎鵬、石浦、北青鵬らは、いずれも白鵬時代の間垣親方が声をかけスカウトした力士。

「この名古屋場所の新弟子検査に合格した日大相撲部出身の大谷真惟もその1人です」(同)

各ライバルたちもみな親方に…

宮城野部屋の力士数は現在18人。関取は3人。間垣親方は、いきなり中堅部屋の師匠としてスタートを切ることになるが、気になるのはその指導法だ。

「去年10月の引退会見で間垣親方は〝どんな弟子を育てるか〟と記者から聞かれて〝人にやさしく、自分に厳しく、義理と人情を持った力士に育ってもらいたいと思っている〟と話している。どうやら猛稽古に次ぐ猛稽古のスパルタ式ではなく、人間教育に主眼を置いた指導法にするようです」(ベテラン記者)

ただ、かつて覇を競い合ったライバルたちも、すでに部屋持ち親方としてスタートを切っている。

例えば、元大関豪栄道の武隈親方は今年2月に部屋を興し、わずか2場所で豪ノ山を十両に昇進させた。6月に出身地の茨城県内に新しく部屋開きを行った元横綱稀勢の里の二所ノ関親方も精力的に動いている。二所ノ関部屋は旧尾車部屋勢を吸収して、力士数は18人と宮城野部屋と同じ。

「二所ノ関部屋には関取はいないが、この名古屋場所でも宿舎に疲労回復のためのサウナを設置するなど、次々に新機軸を打ち出しています。このほか、鳴戸親方(元大関琴欧洲)や押尾川親方(元関脇豪風)、放駒親方(元関脇玉乃島)、西岩親方(元関脇若の里)なども熱心に弟子育成に取り組んでいる。部屋の規模で一歩先を行く間垣親方も、ウカウカできません」(前出・大相撲担当記者)

名力士は名親方になれるか!?

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