『オカルト編集王 月刊「ムー」編集長のあやしい仕事術』学研プラス /1540円
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『オカルト編集王 月刊「ムー」編集長のあやしい仕事術』著者:三上丈晴~話題の1冊☆著者インタビュー

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三上丈晴(みかみ・たけはる) 1968年生まれ、青森県弘前市出身。筑波大学自然学類卒業。1991年、学習研究社(学研)入社。『歴史群像』編集部に配属された後、入社半年目から『ムー』編集部。2005年に5代目編集長就任。
――三上さんが『ムー』に携わることになったきっかけは何だったのですか?【関連】『自分を諦めない191針の勲章』著者:館山昌平~話題の1冊☆著者インタビュー ほか

三上 編集部に新人として配属されたことがきっかけですが、入社する以前から『ムー』を購読していましたね。当然ながら、〝あやしいこと〟に興味がありました。出身がキリストの墓やイタコ、宇宙人土偶で知られる青森県であったことや、幼少の頃からレジェンドの矢追純一さんの『UFO特番』や中岡俊哉氏の『心霊写真集』に接していたことが大きかったのかもしれません。


――超常現象や怪奇現象、心霊などミステリーが満載ですが、ネタはどのようにして集めているのですか?


三上 ネタ集めが一番苦労しますね。基本的には研究家の方から情報を得るのですが、最近では海外のネット情報を追いかけています。発信元にリサーチをかけることも少なくありませんね。海外の研究家のネットワークからネタを集め、それを記事に昇華していく。その際、単なる事実の提示だけでなく、独自の視点での分析や評価を記事に反映するように心掛けています。

未解決にロマンを感じる

――今までで一番ヒットした企画は何ですか?

三上 ノストラダムスやマヤなどの予言ものでしょうか。1999年や2012年などと、具体的な年号があるとカウントダウンの緊張感から注目度が高まりますね。ただし、その予言された年を過ぎるときれいに忘れ去られてしまうのが難点です(笑)。UFOや異星人は定番で、特にロズウェルUFO墜落事件は何度も現地調査を行い、新しい情報を提供してきました。


また、ムー大陸やピラミッドに代表される古代文明も多くのファンがいます。アカデミズムでも答えが出ていないところにロマンを感じるのだと思います。ネッシーやUMAなどは何より写真がすべて。ズバリ姿が写っていることが必須です。編集部企画では、超能力者に邪馬台国の所在地を透視してもらった記事が印象に残っています。透視能力者に歴史ミステリーに挑戦するのはどうかと持ち掛けたところ、大いに意気投合し、女王・卑弥呼の墓が意外なことに山口県にあったという結果になりました。


――『ムー』の公式YouTubeチャンネルも大人気になっていますね。


三上 紙媒体としての雑誌を続けることはもちろんですが、今後はネット配信などにも軸足を置き、『ムー』のテーマに沿ったネタを動画という形で提供していきたいですね。ネットの速報性を重視し、動画ならではのエンターテインメント性を追求し、かつ世界の謎と不思議に挑戦していきたいと思っています。(聞き手/程原ケン)