メルセデス・ベンツといえば誰もが憧れる自動車メーカー。
2021年度の輸入車新規販売登録台数(ブランド別)においても、2位のフォルクスワーゲンを抑えて7年連続でトップの座に君臨している。
しかし、2025年を最後にAクラスとBクラスの現行モデルを生産終了し、小型車のラインアップを縮小するとの報道が現地ドイツメディアでされている。
従来のCクラス、Eクラス、Sクラスの高級セダンとは異なり、AクラスとBクラスは庶民が少し背伸びすれば手が届いた車種だけに、生産終了の知らせに驚きが広がっている。
いったい天下のメルセデスに何が起きているのだろうか。
「ラインアップの縮小は全自動車メーカーで進められており、その背景には脱炭素に向けた膨大な開発費に対応するため、車種を絞ることによるコスト削減があります」(自動車ジャーナリスト)
EV一辺倒では危険!?
ここ数年、自動車メーカーはEV(電気自動車)化を加速してきたが、ウクライナ紛争以降、その傾向が少し変わりつつある。
「EVは〝走る電池〟と呼ばれるほど電池が重要ですが、蓄電池の主力はほとんどが中国企業。そのため、EV一辺倒ではまずいという流れが生まれ、各メーカーの開発費が膨らむ傾向にあるのです」(同)
憧れのブランドが次世代自動車の開発に追われ、汲々としているのを見るのはつらいが、比較的リーズナブルな価格で購入できる車種が、なくなってしまうのかと思うと悲しい。
ただ、報道によるとGLAやGLBと呼ばれるSUVタイプの小型車は、引き続き生産される予定とある。人生の目標に「いつかはメルセデス」を掲げている方は、その看板を下ろさずに頑張っていただきたい。
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