(画像)Mix and Match Studio / shutterstock
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山林購入“自分の山”でデジタルデトックス急増中…リスク考慮も必要

かつては〝負動産〟と呼ばれた山林だが、コロナ禍をきっかけに山林を購入する人が急増している。


「キャンプ場が混雑しているため、自分だけで楽しみたい人や川沿いでテントサウナを設置したい人、自家農園を耕したい人からの問い合わせが増えています」(大手不動産会社)


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お笑い芸人では『オリエンタルラジオ』の藤森慎吾が長野県の山を約1200万円で購入、サウナ村作りに挑戦するほか、『バイきんぐ』の西村瑞樹は群馬県の山を約100万円で購入しソロキャンプを楽しんでいる。


東京在住の40代男性は、和歌山県・南紀白浜の山を120万円で購入。「羽田から南紀白浜まで飛行機で約1時間という利便性に加え、近くには美しい海や温泉もあります。月に一度は自分だけでキャンプを満喫しています」と話す。都会を離れ大自然の中に身を置くことでスマホ生活から解放され、心身ともにリフレッシュするデジタルデトックスを味わえるそうだ。

維持費や近隣環境の確認も重要

販売価格は、都心部からアクセスがよいエリアで斜面が緩やかな川がある山は需要が高く、80万〜250万円程度で取引されている。

気になるのは山林の維持費だが、「山林の固定資産税は非常に安く、小さな山林であれば年間で数千円、広大な山林でも数万円程度です」(税理士)


ただ、購入する際は固定資産税や維持費のほかに、土地の境界線や近隣に民家がないか確認することも重要だという。


「山道で急な斜面がある場所には、土石流を防止するための擁壁の有無はチェックすべきです。土砂災害が起きれば、復旧に莫大な費用や時間がかかります。近くに民家がある場合も、木が倒れ家を破壊して損害賠償を起こされるリスクもあるので、避けたほうがいいでしょう」(不動産鑑定士)


購入には夢があるが、リスクもふまえて検討したい。