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JRA重賞『ラジオNIKKEI賞』(GⅢ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

(C)JRA
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先週の〝春の総決算〟宝塚記念は、無念の結果に終わった。

わが軸馬ディープボンドはまさかの4着に敗退。珍しく単勝まで買い込んで応援したのだが…。最悪、何かに負けても馬券圏内には入るだろう、と思ったら、最悪以下のデアリングタクトとハナ差4着とは…。

先週の文中に、「かの1991年のメジロライアンの昔から、この宝塚記念が待望のGⅠ初勝利というケースは、84年のグレード制導入以来17頭もいるそうだ(中略)。わがディープボンドは、GⅠ2着が3回もある。そろそろ〝悲願の〟という形容詞が付いても良いころだ」と記した〝予定原稿〟も空しくボツ扱いとなった。

ずっと祟られている平地GⅠ1番人気は、横山武エフフォーリアも持ってしても抗えず6着に沈んだ。これで連敗記録は秋まで継続で、ホントに今年ずっと勝てない事態も想定しなくては…。

で、今週は、小倉と福島のGⅢ、ナツコクかナツフクか、どちらも暑そう。小倉では、女性騎手では一番注目している今村聖奈が重賞初騎乗(テイエムスパーダ)でどんな結果を出すか気になりつつも、結局、福島ラジオNIKKEIを選んだ。こちらの方が5頭ボックスにまとめやすそうだからだ。何しろ先週、宝塚記念で「ここはダービー、有馬記念級にタマをブチ込みたい」と宣言したように、タマを使い過ぎて赤字が増えた。この夏は慎ましくいこう、と胸に誓ったばかり。ご存じと思うが、宝塚の発走直前にルメールのオーソリティが出走取り消しとなり、投資額の約3分の1が戻ってきて複雑な思い。まあ、これは大事に使いなさい、という神の啓示と受け取った次第だ。

それにしてもルメール大将もツキがない。今週から8月上旬までヨーロッパを巡るそうだが、レース騎乗というより、3年も会っていなかった家族との時間を優先するようだ。そりゃルメール大将だって人の子、その気持ちは分かる。当然の決断だろう。とはいえ、これでリーディング争いは諦めたも同然に映る。現在首位の川田とは14勝の差があり、1カ月余の〝お休み〟は、その差が30ぐらいに広がる可能性大だからだ。今年は〝川田で決まり〟だとしても、ルメール大将の〝充電後〟の活躍を期したい。

“映画連想馬券”はゴーゴーユタカから

さて、他人の心配より、自分の馬券の心配をしなくちゃ。ラジオNIKKEIは意外とスンナリ5頭選べた。アイウエオ順に並べれば、デビューから4戦オール連対の安定株の田辺ゴーゴーユタカ、皐月賞組では岩田望サトノヘリオス、53キロを利して一発があればご贔屓菅原明ショウナンマグマ、福島1800は合うはず松若フェーングロッテン(こっちはフェーン現象みたいな酷暑にグロッキー気味だが…苦笑)。皐月賞組ではもう1頭、弥生賞でダービー上位馬相手に善戦3着の石橋ボーンディスウェイをチョイス。

1番人気かもの戸崎ベジャールはトップハンデ(56キロ)がヤバそうだし、津村ソネットフレーズも気になるが、牝馬苦戦のレースだし…パスしよう。

〝映画連想馬券〟は、ゴーゴーユタカからクエンティン・タランティーノ監督、ユマ・サーマン主演の復讐アクション『キル・ビルVol.1』(03年)に脇役で出てくる〝ゴーゴー夕張〟の珍キャラを連想した。奇抜で残忍なボディーガードとして、栗山千明が演じている。タランティーノは敬愛する深作欣二監督の『バトル・ロワイアル』(00年)を観て、飛び出しナイフで相手を刺し殺すシーンが気に入って彼女を抜擢し、この役をアテ書きしたそうな。何とマニアックな! 彼女のああいう鋭角的な美貌は僕も昔から好みで、あれから約20年、最近ではテレビの『サイレント・ヴォイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻』シリーズが良かったし、7月1日から始まった彼女主演の深夜ドラマ『晩酌の流儀』も要チェック。昔から、映画もテレビも、女優目当て!

最終的な買い目は5頭ボックス。①③⑥⑦⑬馬連&3連複。まあ夏の手始め…ということで軽くね、軽く。

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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