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大谷翔平“電撃トレード”浮上も買い手なし!? 米球界で「二刀流の功罪」議論に

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(画像)MNAphotography / Shutterstock.com

打っては1試合2本塁打、8打点。投げては8回0封13奪三振と調子を上げてきたエンゼルスの大谷翔平。来年オフにフリーエージェントとなるが、アメリカのメジャーリーグ専門番組が、「新年俸はいくらになるのか?」と特集を組んで以来、周辺がにわかにザワつき始めた。

「メジャーでは、ビッグネームが旧契約の途中で更新するケースも珍しくありません。エンゼルスと大谷サイドが春季キャンプ中、非公式ながら新年俸について〝意見交換〟したのは事実のようです」(米国在住ライター)

〝意見交換〟というのは、二刀流の査定方法をどう決めるかについて。シンプルに投手と打者の2人分を足すのか、それとも投手にウエイトを置き、そこに野手分を足すのか。前例がないだけに、双方とも「分からない」と嘆いているそうだ。

「エンゼルスが新年俸を提示することは、残留交渉も意味します。提示できないとなれば…」(同)

複数の米メディアは「二刀流=2人分」の解釈で、新年俸は4300万ドル(約58億円)と予想していた。

エンゼルスが下位に低迷している影響だろう。トラウト、レンドンの主力打者と大谷で「チーム総年俸の3分の2を占める」とし、「今季シーズン中の大谷放出を決断すれば、大争奪戦になる」との声も出始めた。

獲得後にゴタゴタする可能性

しかし、本当にそうだろうか。現実論として、「二刀流の功罪」も議論されている。

「資金力のあるドジャース、メッツ、レッドソックス、ヤンキースなど二刀流の活躍に相応しい新年俸を払える球団もあります。でも、そんな地区優勝の常連チームはベテランを休ませる枠として、DHを使っています。戦力が重複するので、大谷を獲る代わりに主力選手を放出することになりそう」(球界関係者)

それだけではない。投手・大谷は、MLBでは一般的な「中4日・5人制」のローテーションをこなせない。中6日以上で投げてきた大谷に活躍してもらうため、獲得球団はローテーション再編を余儀なくされる。

「スター性も十分。大谷を欲しくない球団なんてありません。でも、獲得後のゴタゴタを考えると、得策ではないとの意見が多いようです」(同)

ドライな米球界らしい、冷静な見解だ。また、日本人選手に好意的なマリナーズもJ・ディポトGM体制になって以来、大谷の望む長期契約を嫌っている。結局は、エンゼルスに残るしかないのでは?

大谷が本当に求めているのは、優勝争いの刺激。エンゼルスは二刀流の最大の理解者であるものの、その要求に最も遠いチームとも言える。二刀流の刃がさび付かなければいいが…。

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