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中日・立浪監督“清原&中田”獲得に着手か!? ビッグボスの薬物疑惑で急展開!

バンテリンドームナゴヤ
バンテリンドームナゴヤ (C)週刊実話Web

「ビッグボスがお咎めなしなら、清原氏のコーチ就任も問題ない」

中日ドラゴンズの首脳は、これまで立浪和義監督が希望する清原和博氏のコーチ招請に懐疑的だったが、容認の方針に転じた。先週、ニュースサイト『文春オンライン』が報じた日本ハム・新庄剛志監督の〝薬物使用疑惑〟が、逆に清原氏招請の追い風となった。

報道によると、新庄監督は現役最終年(2006年)の日本ハム時代、日本野球機構(NPB)のドーピング検査で陽性が発覚し、覚醒剤成分が検出された。覚醒剤と成分が近いアンフェタミン系の薬物というが、覚醒剤取締法等での規制外薬物だったため、事件化することはなかった。

新庄監督には、現役引退後、バリ島に移住生活した〝空白の時間〟があり、各球団ともこの薬物疑惑がどのように進展するか神経を尖らせていた。しかし、NPBは炎上を避けてか、スルー。他に深追いする動きもなく、球界は何事もなかったかのように今週からペナントレースが再開する。

「日ハム以上に安堵したのが中日です。騒動が拡大したら、覚醒剤取締法違反で逮捕歴がある清原氏のコーチ就任は断念せざるを得ませんでした。中日新聞社内には、高校、大学生を指導できる学生野球資格を回復したとはいえ、コンプライアンス面でアレルギーを抱く幹部がいます。しかし、今回の一件がリトマス試験紙の役割を果たしました。清原氏の現場復帰に対する拒否感は、明らかに薄らいできています」(中日新聞社幹部)

星野イズムを継承

立浪監督が、PL学園の2年先輩にあたる清原氏を慕っているのは周知の通り。今年の沖縄・北谷では8年ぶりとなるキャンプ視察を快く受け入れ、直接的な指導こそ行わなかったものの、石川昂弥、岡林勇希、根尾昂、鵜飼航丞らがアドバイスを受けている。西武、巨人、オリックスで通算525本塁打を放ったスラッガーの助言に、選手たちが直立不動で聞き入ったのは言うまでもない。

「星野イズムを継承する立浪監督が、何より大事にするのが、この緊張感とオーラ。交流戦直前の5月23日に中村紀洋一軍打撃コーチを二軍に配置換えしたのも、清原氏の入閣を見据えてのものだという情報もある。両者は現役時代、オリックスでクリーンアップを組んだ仲で、清原氏が6学年先輩。折り合いは付く」(スポーツ紙デスク)

その清原氏が立浪監督に進言しているのが、巨人の中田翔の獲得だ。中田の昨年までの古巣である日ハムを交えて異例の〝三角トレード〟を行い、中日では外野手として起用すべきだと…。

その中田はオールスターファン投票の中間発表で一塁手部門のトップにつけているが、原辰徳監督は今月6日に今季二度目の登録抹消を行った。前回は首の不調が原因とされるが、今回は打撃不振が原因。一塁では22歳の増田陸が台頭し、外野では丸佳浩、G・ポランコ、A・ウォーカー、Z・ウィーラーが好調。ジャイアンツでは打力を見限られた格好だ。

一方、中日は5月14日の巨人戦で逆転満塁ホームランを浴びるなど、この中田に散々な目に遭ってきた。巨人で余剰戦力となっているのなら、是が非でも欲しい存在なのだ。しかし、巨人と中日は同一リーグで、親会社もライバル同士。FA、自由契約以外での移籍は2005年オフに巨人が大西崇之外野手を金銭で獲得したのが最後で、両球団間のトレードは極めて困難な状況にある。

「それ以上の難題が、昨年、中田が日本ハムから巨人に移籍した経緯にある。同僚選手に暴力行為を働いたことから試合出場停止などの処分を受け、無償譲渡された。巨人としてはタダでもらい受けた選手で商売(トレード)しては相手に失礼だし、沽券に関わると。ただ、原監督は『飼い殺しはしない』と公言していて、そこで清原氏は、いったん中田を日ハムに無償で戻した上での〝変則三角トレード〟なら可能だと…。球界の先輩として立浪監督にそのように助言したと聞く」(スポーツ紙デスク)

三角トレードの可能性

80年を超えるプロ野球の長い歴史の中で、三角トレードは2例しかない。1968年のドラフトで大洋ホエールズ(現横浜ベイスターズ)に1位指名された荒川尭内野手が入団2カ月後に逆指名していたヤクルト・アトムズ(現スワローズ)にトレードされた例と、もう1つは78年のドラフト会議前日に巨人と電撃的な入団契約を結んだ「空白の一日」の江川卓投手の例だ。この際もいったん阪神に入団し、小林繁投手との交換トレードで決着した。

今回の三角トレードは、状況が異なるが、基本構図は重なる。中田をいったん無償トレードで日ハムに戻し、その後に日ハムと中日が選手を交換。その際、中日側の交換選手は京田陽太遊撃手が有力という。京田は5月4日の横浜戦の失策が立浪監督の逆鱗に触れ、試合中に「今すぐ帰れ」と名古屋に戻された。打撃は課題だが、堅実な守備には定評があり、戦力面でのバランスも取れる。

その仕掛け人が清原氏。立浪監督はもとより、原監督とはともに巨人の主砲として活躍した間柄。新庄監督とも現役時代に巨人と阪神の4番でしのぎを削っており、それぞれに持つパイプは想像を超えて太い。

当初はシーズンオフの実行を想定していたが、日ハムは今回の新庄監督の薬物騒動でファン離れを警戒。急遽、人気の高い中田を呼び戻し、今季プレーさせる案も浮上している。

しかし、「中田↔京田」を基本とする中日とのトレード方針は変えておらず、今オフには変則的な三角トレードが実現の運びに。同時に清原氏のコーチ就任で新たな立浪劇場の幕が開く。

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