アウトロー

絆會・織田絆誠会長宅にも車両特攻!六代目山口組「連続トップ襲撃」の真意

六代目山口組・司忍組長 (C)週刊実話 無断転載禁止

六代目山口組(司忍組長)の攻撃が止まらない。

6月6日の午後9時45分ごろ、兵庫県神戸市長田の住宅街の一角で異様な音が響いた。ある建物に、車が後ろ向きに突っ込んだのだ。

「発生の一報は、すぐに広まっとった。組織関係者の間でも『またか』いう声が聞かれたくらいで、この状況下では何らかの事件が起きると、みんな予想しとったんやろな」(地元記者)

組織関係者らの間で瞬く間に情報が駆け巡ったのは、被害に遭った先が、絆會トップである織田絆誠会長の自宅だったからだ。

絆會・織田絆誠会長 (C)週刊実話 無断転載禁止

車両は玄関扉へと通じる鉄製の門扉を損壊。門は衝撃によって枠から外れ、置き去りにされた車に倒れかかっていた。さらに車はヘッドライトを点灯させたままで、犯人が急いでその場を離れた様子もうかがえた。

翌7日の午前0時すぎ、現場から約1キロの距離にある兵庫県警長田署に、1人の男が出頭。容疑を認めたため、建造物損壊の疑いで逮捕されたのである。

兵庫県警長田署 (C)週刊実話 無断転載禁止

「大阪市生野区在住の樺山健一容疑者、38歳で、警察官に『1人でやった』と説明したそうや。警察は発表しとらんけど、六代目山口組傘下組織と関係のある人物いう情報もあったで」(同)

午前9時すぎからは現場検証が再開され、建物周辺の防犯カメラ映像の確認などが行われた。鑑識課員が到着すると、織田会長宅が面する道路を封鎖。入念に調べ始めたのだ。

絆會・織田会長の自宅前で現場検証する捜査員 (C)週刊実話 無断転載禁止
入念に調べを進める鑑識課員 (C)週刊実話 無断転載禁止

「現場には絆會の最高幹部たちも10人くらい来とったんやが、警戒が厳重やったで。防弾チョッキを着用して、鉄板入りの〝防弾鞄〟を手にした組員もおったしな。トップの自宅を襲撃されたんやから、より警戒を強めとる。発生当時、織田会長本人も在宅しとったようやで」(同)

織田会長が狙われたのは、これが初めてではない。

平成29年9月、車両に乗って自宅を出た際、付近で神戸山口組(井上邦雄組長)・四代目山健組傘下の黒木(本名・菱川)龍己組員が襲撃。白昼、路上でガード組員を射殺したのだ。

事件後、織田会長宅は外壁を鉄板で覆うなどして強化され、要塞と化していた。

今回の車両特攻は、こうした頑強な造りを把握した上で、六代目山口組が織田会長にも狙いを定めたとみられている。

要塞のように鉄板を張り巡らせた絆會・織田会長の自宅 (C)週刊実話 無断転載禁止

“池田組以外は攻めろ”

「何せこの事件前日には、神戸山口組トップの自宅にも撃ち込まれとるからな」(関西の組織関係者)

井上組長の自宅も神戸市内にあり、6月5日、三代目弘道会(竹内照明会長=愛知)の野内正博若頭率いる野内組組員が車で乗り付け、入り口の門扉に向けて拳銃を〝乱射〟したのだ。

神戸山口組・井上邦雄組長(C)週刊実話 無断転載禁止
神戸山口組・井上邦雄組長の自宅 (C)週刊実話 無断転載禁止
銃撃を受けた神戸山口組・井上邦雄組長の自宅を調べる捜査員 (C)週刊実話 無断転載禁止

神戸山口組と絆會のトップに対して続けざまに攻撃が加えられ、その実行犯らが六代目山口組の中核組織である弘道会に関係する人物だという点も、業界内では注目されている。

「実は、織田会長宅への襲撃も弘道会と繋がる人物の犯行らしい。山口組の分裂抗争が始まった当初、弘道会からは複数のヒットマンが出て、岡山や名古屋で射殺事件を引き起こしたやろ。それだけ〝人材〟を抱えとる組織なんやと思う。その弘道会が再び動いたということは、六代目側が抗争終結に向けて本腰を入れ始めた証拠と違うか」(同)

攻撃を加える理由は一つしかない。六代目山口組が掲げる〝菱の再統合〟のためであり、両者に進退を迫る意味合いがあるはずだ。

「神戸側はもちろん、離脱した池田組(池田孝志組長=岡山)と絆會の存続にも、六代目側は苦々しい思いを抱いとるはずや。池田組に対しては、6月1日に『手を出すな』いう通達が出たばかりやったが」(同)

その数日後に井上組長、織田会長の自宅で事件が起きたため、この通達には別の意味が含まれていた可能性もあるという。

「つまり、『池田組以外は攻めろ』いう含みがあったんやないかと。ただ、発砲や車両特攻が両トップへの警告だったとして、このまま神戸側、絆會が組織を維持して変化が見られないとなると、また新たな事件が起きるかもしれん。それも、本人たちへの警告の度合いをさらに強めて…」(同)

無人の弘道会本部にもガサ

神戸山口組に対しては、これまで入江禎副組長(二代目宅見組組長=大阪中央)の自宅への車両特攻や、寺岡修若頭率いる俠友会傘下の元組事務所への発砲など、複数回にわたって〝警告〟を示してきた。絆會でも、5月10日に三重県で直参が銃撃されるといった事件が起きた矢先だった。

その銃撃事件を引き起こした六代目側・三代目一心会(能塚恵会長=大阪中央)の芦川会に所属する清水勇介組員は、銃刀法違反容疑で起訴され、6月6日には殺人未遂などの容疑で再逮捕された。清水組員は「殺すつもりはなかった」と供述しているという。

「六代目山口組は、年内の分裂終結を目指しているようだ。急いでいるからこそ、〝本隊〟ともいえる弘道会が矢面に立ったとみている。井上組長の自宅に撃ち込んだのも、神戸山口組の存続が井上組長の意志次第だからだろう。絆會の織田会長にも同様のことが言え、六代目側は水面下で隙をうかがっているようにも見える」(業界ジャーナリスト)

年内終結となれば、残された時間は半年余り。その間に事件が頻発することも予想され、警察当局は警戒を強めている。

「神戸市にある神戸山口組の本部事務所前にも、捜査車両が張り付いとる。突っ込まれたら、かなわんからやろな」(ベテラン記者)

また、6月10日には井上組長宅への発砲事件に関連して、兵庫県警が弘道会本部など複数の関係先への家宅捜索を実施。弘道会本部は特定抗争指定による警戒区域内にあるため、2年以上もの間、使用禁止が続き無人状態だった。それにもかかわらず捜索を行った背景には、実行犯を出した六代目山口組への〝牽制〟の意図があったとみられる。

こうした混乱が続く中でも臨戦態勢を貫く神戸山口組だが、6月13日、突然の訃報がもたらされた。若頭補佐を務める仲村石松・三代目古川組組長(兵庫尼崎)が病死したのだ。

神戸山口組・仲村石松若頭補佐(C)週刊実話 無断転載禁止

「ガンを患っとって、闘病生活を送っとったそうや。亡くなる数日前に電話で話したいう関係者も、もう声に元気がなかった、と言うとったらしいから、本人も覚悟しとったのかもしれん。けど66歳やし、組織のことを思えば無念やったと思うで」(地元関係者)

仲村若頭補佐は一昨年11月、尼崎市の路上で六代目系組員らに銃撃されて重傷を負ったが、その後、報復とみられる発砲事件も発生。古川組の地元である尼崎を、死守するという決意の表れだったようにみえた。

「古川組の先代に当たる古川恵一組長が、六代目系組員に射殺(令和元年11月)されとるし、仲村組長には譲れない思いがあったはずや。事件が頻発しとる中で亡くなり、井上組長の心中も複雑なんやないか」(同)

神戸山口組の動向が、分裂抗争の行方を左右することになりそうだ。

あわせて読みたい