月亭方正、松本人志、浜田雅功、遠藤章造、田中直樹(C)週刊実話Web
月亭方正、松本人志、浜田雅功、遠藤章造、田中直樹(C)週刊実話Web

2022大みそか『ガキ使』“笑ってはいけない”復活の極秘プロジェクト始動!?

今年の大みそかは大いに盛り上がりそうだ。日本テレビがBPO(放送倫理・番組向上機構)の「痛みを伴う笑い」批判提言に配慮する形で、昨年末の放送を中止した『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』の『笑ってはいけない』シリーズ。2022年の大みそかは完全復活させる運びだ。


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「日テレ内の若手チームが中心となって、極秘裏に制作班が作られました。局内の精鋭が集結したといっても過言ではありません。毎週ズームで企画会議が催されています」(編成関係者)


日テレサイドがあらゆる批判を想定して、『笑ってはいけない』を復活させる理由は明らか。昨年の大みそかに代替番組として特番『笑って年越したい!笑う大晦日』が大コケ、ネットなどの視聴者反応も微妙だったからだ。


「世帯視聴率は第1部(午後6時30分〜午後9時)7.2%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)、第2部(午後9時〜深夜0時30分)5.6%と惨憺たる結果を記録した。しかも、長年死守してきた『NHK紅白歌合戦』真裏のトップの座をテレビ朝日の『ザワつく!大晦日』に奪われるという大失態を演じています。日テレの自滅に喜んだのがタナボタで視聴率を取ったテレ朝です。今年の大みそかも『ザワつくーーー』が予定されています」(他局編成マン)

『24時間テレビ』より興味津々

もう1つ、日テレが『笑ってはいけない』シリーズを放送しなければならない事情があるという。グループ会社を救済するためだ。

「『笑ってはいけない』の追っかけ配信を関連会社のHulu、番組のDVDをバップで販売することで、10億円以上の粗利が見込めるのです。この利益が消えたため、両社は経営的にかなり追い込まれた。今年、復活すれば〝お祭り〟として大いに盛り上げることができます。グループ及び上層部の悲願ですよ」(大手広告代理店幹部)


日テレはBPOや一部有識者からの批判を覚悟のうえで、『笑ってはいけない』シリーズを復活させようとしているわけだ。主力出演メンバーの『ダウンタウン』(浜田雅功・松本人志)、月亭方正、『ココリコ』(遠藤章造・田中直樹)らにも打診中という。


「すでに日テレ内では、もう1つの看板番組『24時間テレビ』(8月27日、28日放送)が終了していないのに、この話題で持ち切りです。せっかくチャリティーマラソンが復活し、ランナーに『EXIT』の兼近大樹が抜擢されたが、多くの制作関係者は『笑ってはいけない』のほうに興味を持っていかれている。『どうやったらBPOを納得させられるのか?』『コンプライアンスを履き違えた視聴者にどう向き合うのか?』と連日のように頭を抱えていますよ」(日テレ幹部)


もっとも、『笑ってはいけない』復活プロジェクトは、決してトントン拍子に話が進んだわけではなかった。今年4月、営業局幹部からの進言で、とん挫しかかっていたのだ。


「時期尚早という意見です。また、2年前の『笑ってはいけない』でスケープゴートになった『アンジャッシュ』渡部建の出演騒動の後遺症も完全に収まっていない。番組を復活させるのは危険ではないのか? という慎重論が湧き上がり、プロジェクトが止まりかかったんです」(広報関係者)

BPOに対してコメントを

そんな中、復活プロジェクトメンバーにやる気を与えたのが番組のキーマンで精神的支柱の松本人志の発言だった。『ワイドナショー』(フジテレビ系、5月15日放送)で急死したお笑いトリオ『ダチョウ倶楽部』の上島竜兵さんのお別れVTRを鑑賞した際、言葉を詰まらせながら次のように語ったのだ。

「ダチョウ倶楽部の芸とかお笑いがテレビではやりづらくなっている。そういう思いとかジレンマとか〝痛みを伴う笑い〟がダメと言われてしまうと、熱湯風呂とか熱々おでんとかもできない…。僕はあの芸が有害なんてちっとも思わないし、それだけが理由とは思わないですけど…。BPOさん、どうお考えですかね?…とちょっと…思いますね」


この松本のコメントは日テレ内はおろかテレビ界に瞬く間に拡散した。SNSなどでも松本のコメントは共有され、多くのテレビマンらを勇気づけたという。中でも、涙を流しながら感動したのが『笑ってはいけない』復活プロジェクトのスタッフだった。


「いまや編成部には『笑ってはいけない』の企画書が連日のように集まっています。『やるのか? やらないのか?…ではなく、やる!』という制作陣の意思表示です。こうしたムーブメントに日テレ上層部も腹をくくったそうです。いまでは編成や制作が一丸となってやる気になっている。スポンサーにも内々に話をして、協賛してくれるところもチラホラ出てきているようです」(広告代理店関係者)


気になるのはBPOから暗に『痛みを伴う笑い』と指摘されていた恒例の〝ケツバット〟だ。


「もちろん、〝ケツバット〟ありきで話が進んでいる。しかし、さすがに世間の反応を考え、出演者には最初に〝ケツバット〟されることを承諾してもらうとか、拒否権を発動できるなどのクッション案も出ているそうです。または罰ゲームに体をくすぐるなどの選択肢を設ける案です。いずれにせよ、あらゆる演出方法を探っている。後は松本さんや他の出演者らが日テレの企画提案にOKを出すかどうかです」(放送作家)


『笑ってはいけない』の制作にGOサインを出した日本テレビ。早くも、情報をキャッチしたのかNHKは『紅白歌合戦』の予算を例年より上積みするという。大みそかは波乱含みだ。