男子フィギュアスケートの羽生結弦が5月27日、3大会連続の金メダルを逃した北京五輪以来、久方ぶりにリンクに舞い戻ってきた。しかし、そこで出てきたのは、意味深なコメントだった。
「今後のスケジュールについて聞かれると、『(競技かアイスショーか)フィールドは問わない』と答えたのです」(スポーツ協会担当記者)
羽生が公の場に久々に姿を現したのは、アイスショー『ファンタジー・オン・アイス2022幕張公演』(千葉市幕張)でのこと。大トリでリンクに登場し、人気歌手が生で歌うのに合わせて滑り出した。
「4回転トウループを成功させ、盛り上がった会場から黄色い声援も送られました。その日のスケートを見る限り、右足首の故障も完全に癒えたようです」(同・記者)
羽生は、演技終了と同時に達成感に満ちた笑顔を浮かべ、「ありがとう!」と絶叫。フィナーレでも4回転ジャンプを披露するほどノリノリだった。ファンも完全復活を確信していたが、その後の会見で出たのが先の「フィールドは問わない」のコメントだった。
大会出場は明確にしていない
「競技の第一線からアイスショーにシフトしていくのでは。アイスショーにシフトすれば、スケジュール面でも自由が利きます。古傷の右足首に負担を掛けることもなくなります」(同)
羽生は、22-23年の国際大会に出場するかどうかを明確にしていない。年齢的に競技の第一線から退くのも致し方ないのかもしれないが、正反対の意見も聞かれた。
「このまま競技人生を退くのは、羽生のプライドが許さないでしょう。アメリカの17歳の選手が4回転アクセルに成功しました。このジャンプは、羽生が北京五輪でトライして着氷に失敗したものです」(関係者)
4回転アクセルの成功は、練習中でのこと。米フィギュアスケート協会が公式ツイッターで伝えている。
もっとも、史上初となる「公式戦での成功者」は、まだ現れていない。羽生の闘争心に火がついてもおかしくはないのだが、やはり、アイスショーでの発言は気になる。日本が国際大会に派遣できる選手枠の問題もあるだけに、結論を先送りする時間は残っていない。
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