問題児が1人、ようやく引退してくれそうだ。
今年になって皆勤したのは、たった1場所。目下、3場所連続休場中のモンゴル出身の横綱・鶴竜が、ついに日本国籍を取得した。
「よかった。今はそれだけ。(申請から2年半と)かなり長かったので、やっとという感じ」
鶴竜本人は喜んでいるが、周囲は冷ややかだ。
「すでに体力、気力とも明らかに限界。今年の7月場所の初日、スソ払いにいった右足が空振りになり、自分からひっくり返って、決まり手は〝腰砕け〟という醜態をさらしていました。こんな屈辱的な決まり手は、横綱としては史上初。翌日から、ひっくり返ったときに右ひじを痛めたという理由で長期休暇に入り、先場所後は横審から二番目に厳しい『注意』を決議されました。本来なら、あそこで引退を表明すべきでした」(他の部屋関係者)
鶴竜は、引退後も親方になって大相撲界に残り、先代井筒(元関脇・逆鉾)の死後に消滅した「古巣の井筒部屋を再興したい」という強い希望を持っていた。しかし、親方になるには〈日本国籍を取得していなければならない〉という規則があったため、国籍取得まで引退ができなかったのだ。
横綱の〝休み逃げ〟に関係者は怒り心頭
「無理をして出場すれば、惨敗は必至。国籍取得を待たず、引退に追い込まれる恐れがあったのです。これで、結果を気にせず初場所に臨み、途中で引退を表明するものとみられている」(担当記者)
まだ稽古すら再開できていないのに、鶴竜本人は白々しく抱負を述べた。
「悩みが1つ消えたので、余計なことは考えず、相撲に集中できる」
こうした〝休み逃げ〟に、前出の関係者は怒り心頭。
「相撲協会も甘いもんだね。引退後、親方になりたいからという理由でズル休みする横綱に、毎月300万円もの給料を払い続けていたんだから。国籍取得まで粘った鶴竜が万歳してる裏で、八角理事長も『これで厄介払いができる』って万歳してるんじゃないの」
横綱は、辞めさせるのも大仕事だ。
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