(画像)KITTIKUN YOKSAP / Shutterstock.com
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航空業界の悩み尽きず…需要急拡大も“検疫・円安・原油高”のトリプルパンチ

3年ぶりに緊急事態宣言が発令されなかったゴールデンウイーク(GW)は、国内旅行や海外旅行の需要が急増し、日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)などの航空業界にとって追い風となった。GW期間のJAL国内線の旅客数は、前年比231%の約91万6300人で、東北、北陸、関西、中国、四国方面の旅客数は前年比3倍まで増加した。


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海外旅行も人気を博しているが、今、ボトルネックとなっているのは、日本帰国時の検疫に時間がかかり過ぎることだ。海外では入国を緩和しているにもかかわらず、日本政府は入国時に抗原検査を強いており、到着から4時間以上を空港で過ごさなければならない。


4月にフィリピンから帰国した50代の男性は、閑散期でも5時間近くかかったと振り返る。


「抗原検査を受けさせるために空港内の通路に数千人分のパイプ椅子が並べられていて、検査前から密な状態でした」

円安等で燃油サーチャージが割高に

岸田文雄首相は「6月には他のG7(主要7カ国)並みに、円滑な入国が可能となるよう水際対策をさらに緩和する」と表明したものの、「夏休みにかけて訪日外国人などが増えるため、これまで以上に検疫に時間がかかりそうだ」(空港職員)という声もある。

JALやANAが、コロナによる低迷期から脱却しつつある中、20年ぶりの円安や原油高の影響が懸念されている。6月発券分から「燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)」が大幅に引き上げられるようになり、北米・欧州線の場合、往復で7万円超(6~7月発券分)の燃油サーチャージがかかるという。


「ようやく盛り返してきたのに、航空会社は悩みが尽きません」(ANA幹部)


コロナの次は経済事情で、海外旅行へのハードルが高まりそうだ。