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『免疫力を食べる! ウイルスに勝つ7つの新生活習慣』著者:済陽高穂~話題の1冊☆著者インタビュー

『免疫力を食べる! ウイルスに勝つ7つの新生活習慣』工パブリック/本体価格1300円
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済陽高穂(わたよう・たかほ)
西台クリニック理事長、三愛病院医学研究所所長、医学博士。1970年、千葉大学医学部卒業後、東京女子医科大学消化器病センターに入局。米国テキサス大学外科教室に留学し、消化管ホルモンを研究。千葉大学医学部臨床教授などを経て現職。

――新型コロナウイルスなどの感染症にかかった場合、免疫力で症状の違いが出るそうですね。免疫力とはどのようなものなのですか?

済陽 私たちの体に備わっている「自ら病気を防ぎ、治す力」です。その役割を担うのが主に白血球のマクロファージやリンパ球です。〝免疫細胞〟とも呼ばれ、新型コロナ、インフルエンザなど感染症のウイルスや細菌、がん細胞といった異物から体を守ります。主力であるリンパ球は、自律神経の副交感神経にコントロールされています。自律神経は交感神経と副交感神経からなります。

交感神経は活動時に活性化し、副交感神経はリラックス時に優位になります。両者はシーソー関係にあるのです。

――免疫力をつけるにはどうしたらいいのでしょうか?

済陽 食事で免疫細胞を作る材料のたんぱく質や免疫の最大の敵、活性酸素を消去する野菜・果物を摂ることです。活性酸素は細胞内で酸素を利用してエネルギーが作られる際に発生します。細胞を傷つけ、がんや生活習慣病、花粉症をはじめとしたアレルギーなどの病気のおよそ90%の発症にかかわっていて、免疫力を破壊してしまう毒素なのです。また、ストレスや満腹、ハードな運動、過度な飲酒、喫煙などでも大量に発生します。私たちの体は強いストレスに直面すると、それに対抗するために、コルチゾールというホルモンを分泌します。このホルモンの作用によって、自律神経のバランスが崩れ、体と心に不調が現れて免疫力が落ちるのです。

午後9時~午前3時は睡眠のゴールデンタイム

副交感神経を活性化させるためには、入浴や運動などで体を温め(体温36.5度以上だと免疫力良好)、7~9時間睡眠を目指してください。午後9時~午前3時は睡眠のゴールデンタイムです。副交感神経が最も活性化して、リンパ球が作られるので、この時間帯にどれだけ熟睡を得られるかが重要です。理想は午後9時就寝ですね。

――特に中高年世代にとっての理想的な食事方法を教えて下さい。

済陽 高たんぱく、低脂肪、低カロリーを心掛け、野菜や果物のお手製生ジュースでビタミンC、ポリフェノールなどの〝抗酸化物質〟(活性酸素消去)を大量に摂ってください。特にヨーグルトや納豆などの発酵食品、海藻、きのこは腸の働きをよくするのでオススメです。

コロナ禍で精神的不安を抱えている人も多いと思いますが、毎晩の入浴、十分な睡眠、そして、笑顔を心掛けて、リラックスすることが大切です。

(聞き手/程原ケン)