日本全国☆釣り行脚 (C)週刊実話Web
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『ホンモロコ』滋賀県/琵琶湖雄琴産~日本全国☆釣り行脚

5月の大型連休も終わり、連休ボケでなんとなく気だるい今日この頃。そんな連休ボケに刺激を与えてくれるのが、真っ白な柔肌です。


日中の日差しに暑さを感じるようになり、街中を歩くオネーサン達の白い柔肌の眩しいことといったらありません。外に出たてだからなのか、あるいはワタクシの目がまだ慣れていないからなのか、いずれにせよ、この新物の時期の露出された肌は非常にみずみずしさを感じます。街を歩けばあちらこちらでこれらを目にする訳ですから、オッサン、もうたまりません。いや、溜まります。


【関連】『ヤマトシジミ』三重県四日市市/鈴鹿川産~日本全国☆釣り行脚 ほかということで、大型連休明けの気だるさを癒やすことと、〝溜まり〟を解消すること。この2つの目的を果たすべく滋賀県は雄琴温泉にやってまいりました。開湯は約1200年前といわれる歴史ある温泉で体を癒やし、そして、雄琴といえば忘れてはならないのが特殊浴場。温泉街に隣接して、30余軒の浴場が軒を連ねる一大風俗街ですから、温泉浴場と特殊浴場が楽しめるという、浴場好きのワタクシにとって、極めて素晴らしい地なのであります。

チョイ投げ竿にアタリが!

昼すぎの京都駅から、昭和を感じさせる古びた湖西線の電車に揺られること20分ほどで〝おごと温泉駅〟に到着。駅からは、のんびりと20分くらい歩いて、琵琶湖のほとりの温泉街に到着です。特殊浴場の予約時間までは、まだずいぶんと時間があることですし、こんなこともあろうかと、簡単な竿と仕掛けを持参したので、温泉街の裏手にある雄琴港で、時間つぶしにチョイと竿を出してみることにしましょう。

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日和がよいせいか、港の岸壁にはブラックバス狙いとおぼしきルアーマンが、ちらほらとおります。当方、特殊浴場の予約時間までの時間つぶしが目的なので、邪魔にならないよう適当に空いている場所から、持参したミミズをエサに簡単なウキ仕掛けで岸壁の際を流してみます。ついでに、安物のコンパクト竿に有り合わせのキス仕掛けを結び、こちらにもミミズを付けて適当に投げ入れ、準備完了。ブラックバスでもブルーギルでも何でも釣れればイイんです。時間つぶしなんですから。


のんびりとウキを眺めることしばし。全くアタリはありません。「おかしいな…ブルーギルくらいはすぐに釣れるハズなのに…」と、仕掛けを打ち返しますが、一向にウキが沈む気配はありません。いくら時間つぶしの釣りとはいえ、「これじゃあ時間がつぶれないじゃないの!」と沈まぬウキを眺めていると、投げ込んであったチョイ投げの竿先が視界の端で揺れたような…。それほど期待をしていなかったチョイ投げなので、半信半疑で竿先を注視しているとプルン! プルルンッ! 間違いなくアタリです。ウキ釣りの竿を置いて、チョイ投げ竿を上げてみると、魚は掛かっておらずエサが取られています。それならばと、なるべく小さなミミズを丁寧にハリに付けて再投入。ジッと竿先を見ているとプルンッ! プルンッ! ほどなくアタリの到来です。

“琵琶湖の恵”で二度目の昇天

竿を軽く煽り巻き上げると、僅かながらの重さとプルプルンという手応えがあり、何か小魚が掛かっているようです。小さなブルーギルか? と巻き上げた仕掛けにはキラキラと輝く魚体。一瞬「イナッ子か?」と思ったものの琵琶湖にイナッ子がいる訳もなく、掛かっていたのはホンモロコでした。これは予想外に嬉しい魚です。

ホンモロコ (C)週刊実話Web

琵琶湖特産の水産物からなる〝琵琶湖八珍〟にも選ばれる旨い魚として珍重される琵琶湖固有種のホンモロコ。コレが釣れるとあっては〝時間つぶし〟などとは言っていられません。すぐにエサを交換して仕掛けを投げ入れ竿先を注視。ほどなくプルンプルンで一丁上がり。時にはダブルも交えて飽きずに釣れ、つい夢中になってしまい、気が付けば特殊浴場の予約時間ギリギリに。慌ててコンパクト竿を仕舞い、自身のコンパクト竿を出すべく急いでゴールデンゲートへと向かったのでありました。昇天。


ホンモロコの素焼き (C)週刊実話Web

さて、帰宅後はホンモロコの素焼きで晩酌です。一見するとフツーの川の小魚といった風貌のホンモロコ。ところが、その味は旨味が濃いといいますか、風味がしっかりと感じられることに加えて適度な脂乗りもあってすこぶる美味。旨味と脂のバランスがよいといえばいいのでしょうか、これはいくらでもイケる肴です。ワンカップをチビリとやって、ホンモロコをカリッとつまむ。琵琶湖の恵み、最高の肴で二度目の昇天となったのでありました。
三橋雅彦(みつはしまさひこ) 子供のころから釣り好きで〝釣り一筋〟の青春時代を過ごす。当然のごとく魚関係の仕事に就き、海釣り専門誌の常連筆者も務めたほどの釣りisマイライフな人。好色。