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阪神タイガース、広島に7連敗以上でバース&掛布が去った“1988年”の悪夢再び!?

阪神甲子園球場
阪神甲子園球場 (C)週刊実話Web

最下位から脱け出せない矢野阪神。史上最速での大型借金到達、自力V消滅など不名誉な記録は止まったものの、まだ解消されていない「歴史的恥辱」がある。〝1988年の再来〟だ。

「交流戦も始まるため、広島との対戦は6月21日までありません。5月12日の広島戦が雨天中止となり、その時点での対戦成績は勝ち星ナシの7敗1分け。阪神が開幕から広島に7連敗以上を喫したのは、88年以来です」(球界関係者)

88年、10連敗を喫した屈辱が残っている。同年の阪神は最下位に終わり、「暗黒時代」とも称されていた。しかし、阪神が呼び覚ました88年とは、プロ野球界全体にとっても〝大惨事〟に見舞われたシーズンでもあるのだ。

「同年、引退や引退セレモニーを行ったのは、衣笠祥雄、江川卓、掛布雅之、梨田昌孝、東尾修の5氏など。6月に近鉄のR・デービスが大麻所持で逮捕され、騒然となりました」(ベテラン記者)

それだけではない。阪神球団でも「事件」が起きていた。愛息の病気で臨時帰国していたランディ・バースに対し、〝解雇〟を通達したのだ。仕事優先という当時の社会通念から、再来日のメドが立たないバースにも非難は寄せられたが、「85年の優勝、日本一の最大の功労者に対し、冷た過ぎる!」と、球団も大バッシングを浴びた。

掛布が引退を表明したのは、その約2カ月後。「チームはガタガタになった」と言っていい。また、阪神の喧騒は関西全体にも広がってしまった。南海、阪急の伝統球団が売却を表明。特に南海は「本拠地を福岡に移す」ということで、ファンは震撼させられた。

「ライバル球団の巨人も大騒動でした。王貞治監督が成績不振で事実上の解任となりました」(前出のベテラン記者)

阪神が呼び寄せた“珍事”!?

「10・19川崎劇場」が繰り広げられたのも、88年だった。近鉄が川崎球場での最終試合で引き分けたため、西武の4年連続優勝を許してしまった。ゲーム差ゼロ、勝率でわずか2厘差だった。

「阪神は最下位、南海、阪急のこともあったので、終盤戦での近鉄の猛追撃は、関西圏の唯一の希望でもありました」(関係者)

今季のプロ野球界でも「事件」が起きている。千葉ロッテの佐々木朗希が完全試合を、ソフトバンクの東浜巨もノーヒットノーランを達成するなど〝投高打低〟の傾向となっている。

「試合公式球の反発数を落とすなど、去年までは『打高投低』でした。でも、佐々木や東浜の快挙はボールのおかげではありません」(スポーツ記者)

現時点では、88年を踏襲する阪神が呼び寄せた〝珍事〟としか言いようがない。

去る5月13日、タイガースの親会社、阪急阪神ホールディングス株式会社が、2022年3月期(21年4月~22年3月)の決算報告を発表した。一部報道によれば、出席者から「矢野阪神の低迷について」も質問されたそうだ。

「最後まで指揮を執ってもらう」との回答があったようだが、出席者がそれで納得したのかどうかまでは分からなかった。

「青柳晃洋の好投、中野拓夢が1試合4安打、佐藤輝明が1試合2発と活躍しても、チーム全体が盛り上がらへん」(在阪記者)

球団買収、監督解任など悲劇の続いた88年を繰り返さないためにも原因究明を急ぐべきだろう。

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