『ラブひな』『魔法先生ネギま!』『UQ HOLDER!』などの作品で知られる漫画家・赤松健氏が、5月13日に投稿したツイートがネット上で物議を醸している。
秋田駅での街宣を聞いて頂きありがとうございます!🙇♂️
フリーランスの待遇改善、特にアニメーターさんに注目した施策を色々考えています。ご意見をお聞かせ下さい! https://t.co/hbZWJljg8o pic.twitter.com/jFj5iSfIYz— 赤松 健 ⋈ 公式サイトOPENしました (@KenAkamatsu) May 13, 2022
赤松氏は、夏に行われる参院選に「自民党」の公認候補として比例区で出馬することを表明。以前から「表現の自由を守る会」の最高顧問として、表現規制やダウンロード違法化などの問題に積極的に取り組んでいたこともあり、当選すれば日本憲政史上初の〝現役の漫画家・国会議員〟となることから、注目を集めている。
そんな赤松氏が、ツイッターで「クリエイターの待遇改善」を掲げ、ヒットした作品の税金を優遇し、その還付金を現場に還元するなどのアイデアを明かしているのだ。
「搾取バンザイのサイト」
ところが、赤松氏が運営する漫画家アシスタント募集掲示板「GANMO」には、労働基準法すら下回るような求人がいくつも掲載されているとの指摘もある。
「しかも、ある時期から同サイトには〝求人・雇用〟の情報ではなく、〝業務委託・受託〟に関する情報を掲載しているとの注釈がつくようになった。赤松氏の主張と、ご自身が運営するサイトの実態に整合性がないのではないか、と疑問視する声もあるようです」(出版関係者)
ネットにも、漫画やアニメのファンから辛辣な意見が寄せられている。
《確かに業務委託って書いてありますね。雇用関係を誤魔化す偽装請負の温床ですね。搾取バンザイのサイトを続けながら「クリエイターの待遇改善」とは反吐が出る。赤松健先生、思っていた以上にお行儀の悪い方ですね》
《社会保険や福利厚生、時給、日給雇用であることを記載しちゃダメって書いてあるね。マジでクソだな~》
《すっかり資本家の論理が身についているんだねえ。やはり、クリエイターの底辺を拡大していくには、この人に頼るより、最低賃金とか下請法に取り組む人に頼るのが近道っぽいな》
《赤松健がクリエイターの待遇改善を訴える一方で、実態がこれなら何も期待できない》
アニメ雑誌のライターが言う。
「『GANMO』の求人の相場は、アシスタント業務の日給でおおむね1日1万円ほどから。時給にすると1000円以上になりますが、あくまでも〝業務委託〟のため、社会保険などは自分で加入しなければなりません。表面上は地域別最低賃金以上をクリアしていますが、これだけで生活していくのはかなり厳しい。本来であれば、赤松氏にはこうした部分に切り込んで欲しいのですが、自分が運営しているサイトで〝容認〟している。漫画やアニメのファンは、こうした赤松氏の〝矛盾〟を指摘しているのです」
クリエイターの待遇改善を訴えるなら、まずはご自身が運営するサイトから見直した方がよさそうだ。
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